トレード考察シリーズ エピソード03:ヒート&グリスリーズ

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今年は驚きに満ちたトレードがいくつかありました。
・ウォリアーズとウルブス
・ロケッツ、ホークス、ウルブス、ナゲッツ
・ヒート、グリズリーズ
・ピストンズとキャヴァリアーズ

これら多くの人が疑問に思っていたトレードを考察してみようと思ういます。今回はシリーズ3回目のヒート&グリズリーズ篇です。

ヒート&グリズリーズ、そして(サンダー)

ヒートのパット・ライリーがジェダイの力を使って交渉相手をコントロールしたのではないかとも揶揄されたトレードです。
それくらいヒートにとって有利すぎる内容になっています。

ヒートがトレードしたアセット:
・ジャスティス・ウィンスロー
・ジェームズ・ジョンソン(ウルブスにゴーグィ・ジェンとトレード)
・ディオン・ウェイターズ

ヒートが獲得したアセット:
・アンドレ・イグォダラ 約30億円の契約延長(2年めはノンギャランティーなので2021年のFAには影響しない)
・ソロモン・ヒル 約13.2億円
・ジョー・クラウダー 約7.8億円+フルバーズライツ


グリズリーズがトレードしたアセット:
・アンドレ・イグォダラ
・ジョー・クラウダー
・ソロモン・ヒル

グリズリーズが獲得したアセット:
・ジャスティス・ウィンスロー (約13億円、約13億円、チームオプションの約13億円)
・ジェームズ・ジョンソン(約15.3億円、約16億円のプレーヤーオプション)後にウルブスにゴーグィ・ジェンとトレード
・ディオン・ウェイターズ( 約12.1億円)

トレード考察:ヒート

ヒートはハードキャップにも関わらず、活躍中の若手(ナン、ヒィーロ、ロビンソン)を出さなかったばかりか、マイナス契約のウェイターズを出す事に成功。しかも獲得したのは切れる契約のヒル(約13.2億円)とクラウダー(約7.8億円)です。トレードとしては大成功です。

ジョンソンの約16億円のプレーヤーオプション、ウェイターズの約12.1億円のデットサラリーでヒートは2020にかかる約41.7億円分の契約を出す事に成功。これで来年のキャップスペースは約32.6億円に増えました。狙っていたガリナリともFAで1年契約できちゃう数字です(可能かどうかは別として)。オリニクを動かせばもっと空けられちゃいます。

また、ウェイターズとジョンソン(そしてウィンスロー)のサラリーは2021年まで続いており、2021年のFAでスターを狙うヒートにとってはある意味邪魔になっていたマイナス契約でした。それらを今年で切れる契約と交換したのは、今後イギーを獲得した事よりも大きな意味を持ってきます。

プレーオフで相手ウィングを守れるイギーを獲得し、キャップワーク的にも2021年のFAに影響するサラリーを取る事なく、未来に向けて金を削りました。

ヒートはすばらしい仕事をしたと思います。

トレード考察:グリズリーズ

ウィンスローは3&Dのコンボフォワード。ジャとJJJのペアにもフィットします。ポイントフォワードでも使え、スリーも決めれるようになりました。サラリーも次の2年で約13億円+約13億円とリーズナブルになっています。

グリズリーズはディロン・ブルックスの契約延長とこのトレードで、2月には約45~50億円あったキャップがトレード後には約4.5億円まで減りました。どうやら2020年のFAには興味がないようです。

(David Santiago / Miami Herald)

ジャ、ブルックス、ウィンスロー、JJJのコアがいれば今年のプレーオフも行けそうです。

ジョンソンをトレードして得たゴーグィ・ジェンの約17.2億円の契約も、2021年のFAのためにキャップをあけたいチームに移してドラフトアセットを得るためのものかもしれません。ちなみに来年のグリズリーズの最高サラリーはジェンの約17.2億円になります。

このトレードで、ウィンスローを得るのはわかります。しかし、ヒートにとってマイナスなウェイターの約12.1億円を引き受けたのだから、
ドラフトピックや若手1人くらいは得るべきだったと思います。なぜそうせずに、ヒートからウィンスロー以外の約27億円以上のサラリーを身を削ってまで引き受けたのかは謎です。しかも、ウェイターズは若いロッカールームに悪影響を与えると言う事ですぐにウェーブしましたしね。取る理由がなかったですね。それだけウィンスローを欲しがっていたのかもしれません。

また、ヒートはサンダーを巻き込んでガリナリを獲得しようと交渉をしましたが、うまくいかなかったようです。パット・ライリーは、サンダーが契約が切れるヒルとクラウダーを得て、ヒートがガリナリを得る三角トレードの絵を描いていたようです。

噂では、それが失敗した理由は、サンダーが持つヒートの1stラウンドピックのプロテクションやガリナリの契約延長交渉がうまくいかなかったとも言われています。

ガリナリにとっても、年齢的にも最後の大型契約をするチャンスなので、イギーのように1+1の契約ではなく、もっと長期の契約を狙っているのではないでしょうか。そうなるとヒートの2021年のキャップに影響してくるので交渉がうまく行かなかったのではないでしょうか。

(Graphics by Clutchpoints)

また、サンダーはプレーオフ進出がかなり確実なので、このままプレーオフに行って、ドラフトから来シーズンの事は考えて行くつもりなのかもしれません。

いずれにしても、グリズリーズには再建するための忍耐を感じます(次回特集するピストンズとは違い)。このトレードの狙いは何であれ、いいフロントオフィスになっているのは感じます。

参考サイト:The Athletic experts examine the Andre Iguodala deal for the Heat and Grizzlies

サムネイル画像:Photo by Getty Images