今年も各主要メディアのモックドラフト(No.1~No.14までのロッタリー)をまとめました。各専門家の予想はどうなっているのでしょうか。2021年のドラフト候補ブレークダウンとともに、7/29のNBAドラフトの参考にしてください。
今回取り扱ったメディア(個人含む)は以下になります。
- The Ringer:ケヴィン・オコナー
- Bleacher Report:ジョナサン・ワッサーマン
- The Athletic:ジョン・ホリンジャー(元グリズリーズのVPでPERの生みの親)
- BIG BOARD:チャド・フォード(元ESPNのドラフト・インサイダーでドラフトサイトのBIG BOARD運営)
- Draft Express:ジョナサン・ギボニー、マイク・シュミッツ
*7/28現在 トレードにより10位がペリカンズ→グリズリーズになりましたが、予想は変わっていないようです。
このトップ5は2000年からの他のどのドラフトに比べてもしっかりしている。1位指名は他のドラフトでは決して1位に指名されることがないドラフトもあるし、1位指名がないドラフトもある。今回はすごくいいドラフトだ。トップ5にはホンモノのスターパワーがある」
ーあるNBAの偉いエグゼクティブがESPNのマイク・シュミッツに
1. デトロイト・ピストンズ
どのメディアもケイド・カニンガムが1位になることを予想していますが、ピストンズはまだカニンガムで決めてはいないとのことです。また、GMのトロイ・ウェイヴァーのお気に入りと言われているエヴァン・モブリーが、ピストンズのワークアウトには来てくれないそうです。そのような事情もあり、カニンガムを1位指名するのではないかとも言われています。
The Ringer:ケイド・カニンガム(ガード)
Bleacher Report:ケイド・カニンガム(ガード)
John Hollinger:ケイド・カニンガム(SG/SF)
Chad Ford:ケイド・カニンガム(ウィング)
Draft Express:ケイド・カニンガム(PG)
2.ヒューストン・ロケッツ
ロケッツは、ケイド・カニンガムを狙っていてトレードアップも検討しているとのことですが、もし2位のままならスターのポテンシャルが高いジェイレン・グリーンの指名が濃厚のようです。また、ロケッツはドラフト終盤にも23位と24位の指名権があるので、それを組み合わせてトレードアップも考えているようです。すでに13位のペイサーズにエリック・ゴードンと23位指名権のトレード交渉をしていると言った噂も出ています。
The Ringer:ジェイレン・グリーン(ガード)
Bleacher Report:ジェイレン・グリーン(SG)
John Hollinger:ジェイレン・グリーン(PF/C)
Chad Ford:エヴァン・モブリー(PF/C)
Draft Express:ジェイレン・グリーン(SG)
3. クリーブランド・キャヴァリアーズ
キャブスは3位で残っている選手の中からベスト・プレーヤーのエヴァン・モブリーを指名するとの予想が多いです。モモブリーはビッグですが、ジャレッド・アレンとも共存でき、ガードの守備のミスもクリーンアップできそうなので、ロスターのフィットは問題ないとのこと。
スウィッチできてオフェンス力もあるビックのアンソニー・デイヴィスやヤニス・アデトクンボが、プレーオフで2年連続で活躍しているので、数年後に体ができたモブリーもこのドラフトクラスで「最も優勝するために必要な選手」になっているかもしれないと言った声もあります。他の年ならNo.1指名になれる才能があるそうです。
The Ringer:エヴァン・モブリー(ビッグ)
Bleacher Report:エヴァン・モブリー(PF/C)
John Hollinger:エヴァン・モブリー(SF)
Chad Ford:ジェイレン・サグス(ガード)
Draft Express:エヴァン・モブリー(C)
4. トロント・ラプターズ
ラプターズはいろいろ言われており、ここでスコッティー・バーンズを取るのではないかといった情報も出てきています。しかし、カイル・ラウリーはもう戻ってこないと言われており、彼の抜けたバックコートの穴を埋めることができるジェイレン・サグスの予想が多く出ています。
The Ringer:ジェイレン・サグス(ガード)
Bleacher Report:ジェイレン・サグス(PG)
John Hollinger:ジェイレン・サグス(PF/C)
Chad Ford:ジェイレン・グリーン(SG)
Draft Express:ジェイレン・サグス(PG/SG)
5. オーランド・マジック
マジックは、5位と8位の指名権でトレードアップをしようとしている噂もあります。5位のままであれば、残った選手の中で最も潜在能力の高いスコッティー・バーンズかジョナサン・カミンガを指名すると言われています。
また、ジェフ・ウェルツマンとジョン・ハモンドのフロントコンビは、バックス時代から長さがある選手を指名する傾向があるので、今年のドラフトも長さがある選手を選ぶのではないかとのこと。ちなみにスコッティー・バーンズのウィングスパンは7‘2”。
The Ringer:スコッティー・バーンズ(フォワード)
Bleacher Report:スコッティー・バーンズ(SF/PF)
John Hollinger:スコッティー・バーンズ(SG)
Chad Ford:ジョナサン・カミンガ(SF)
Draft Express:スコッティー・バーンズ(SF/PF)
6.オクラホマシティー・サンダー
サンダーのジェームズ・ブックナイト指名が最近囁かれるようになってきました。サンダーはすぐに勝たなくてはいけない訳ではないので、即戦力となるブックナイトよりも、潜在能力がトップクラスのジョナサン・カミンガを指名して育てて行くのではないかとも言われています。また、GMのサム・プレスティはヨーロッパ選手が好きなことから、トルコリーグで活躍したアルペレン・セングンの名前も出ています。
また、サンダーはこれまでドラフトの2ヶ月前から誰を指名するか決めているので、その選手のドラフト・ワークアウトはシャットダウンさせるそうです。なので、最近噂が立っているブックナイトについては、プレスティーはそのようなやり方はしないのでかなり疑わしいそうです。
The Ringer:ジョナサン・カミンガ(フォワード)
Bleacher Report:ジェームズ・ブックナイト(SG)
John Hollinger:ジョナサン・カミンガ(PG)
Chad Ford:デヴィオン・ミッチェル(PG)
Draft Express:ジェームズ・ブックナイト(SG)
7. ゴールデンステート・ウォリアーズ
ステフ、クレイ、ドレイモンドはフロントに、優勝を狙えるチームをつくるためにドラフト選手よりもベテランが欲しいと伝えているそうです。そのため、ウォリアーズは7位と14位の指名権をトレードする噂も多く出ていますが、ビールやリラードレベルの選手とのトレードでなければ2つの指名権は出さないとも言われています。
もし指名権をキープする場合、今勝たなくてはならないウォリアーズの選択肢は多く、即戦力のブックナイトやカーのお気に入り(?)でチームにもフィットするフランツ・ワグナー、イグォダラの代わりになれそうなジョッシュ・ギディー(守備ではなくオフェンスで)などの名前があがっています。もしカミンガが7位まで落ちた時に、彼の才能を取って数年かけて成長させるのか?それともすぐにローテーションに入れる即戦力になれる選手を取るのか?ウォリアーズがどうするのかちょっと楽しみです。
The Ringer:ジェームズ・ブックナイト(ガード)
Bleacher Report:モーゼス・ムーディー(SG/SF)
John Hollinger:ジェームズ・ブックナイト(SF)
Chad Ford:フランツ・ワグナー(フォワード)
Draft Express:フランツ・ワグナー(SF/PF)
8. オーランド・マジック
マジックはもし5位でバーンズを指名すれば、ここではシュート力のある3&Dタイプのウィングを狙うと言われており、フランツ・ワグナー、ザイアー・ウィリアムス、コリー・キスパート、モーゼス・ムーディーの名前があがっています。
しかし、5位でも説明した通り、ここでも長さのある選手を選ぶのではないかとのことです。モーゼス・ムーディーのウィングスパンは7’1“。
もし本当に長い腕を渇望するなら、33位でJT・ソーを指名するかもしれません。
The Ringer:デヴィオン・ミッチェル(ガード)
Bleacher Report:ジョナサン・カミンガ(SF/PF)
John Hollinger:モーゼス・ムーディー(SF)
Chad Ford:キオン・ジョンソン(SG)
Draft Express:ジョナサン・カミンガ(SG)
9. サクラメント・キングス
キングスは、ディアーロン・フォックスとタイリース・ハリバートンのバックコートにフィットする「スリーがあって多くのポジションを守れる選手」を探していると言われています。GMのモンテ・マクネイアーはアナリティクスが得意なので、アドバンススタッツが抜群のアルペレン・セングンを指名するのではないかとも言われています。また、この指名権を含めたトレードに積極的に動いているそうです。
The Ringer:フランツ・ワグナー(フォワード)
Bleacher Report:フランツ・ワグナー(SF/PF)
John Hollinger:フランツ・ワグナー(PF)
Chad Ford:スコッティー・バーンズ(フォワード)
Draft Express:モーゼス・ムーディー(SF)
10. メンフィス・グリズリーズ
グリズリーズがトレードでペリカンズから10位指名権を獲得しました。彼らはジャ・モラントの後の2人目のボールハンドラーを探していて、ジョッシュ・ギディーを指名するのではと早くも囁かれはじめています。グリズリーズはドラフトが上手いので(ザヴィアー・ティルマン、デズモンド・ベイン、ブランドン・クラーク)、10位で誰を指名するのか興味を持たれています。
The Ringer:コリー・キスパート(ウィング)
Bleacher Report:コリー・キスパート(SF)
John Hollinger:ジョッシュ・ギディー(SF)
Chad Ford:ジェイレン・ジョンソン(フォワード)
Draft Express:ジョッシュ・ギディー(PG)
11. シャーロット・ホーネッツ
ホーネッツは、ビッグを取るかウィングを取るかで予想が分かれています。どちらにせよ、ROYのラメロとのフィットを優先しての指名になるでしょう。ビックはラメロのPnRのパートナーになれ、同時にスペースも広げられるカイ・ジョーンズを指名するとの予想が多いです。
The Ringer:カイ・ジョーンズ(ビッグ)
Bleacher Report:カイ・ジョーンズ(PF/C)
John Hollinger:カイ・ジョーンズ(PG/SG)
Chad Ford:ジョッシュ・ギディー(PG)
Draft Express:コリー・キスパート(SG)
12. サンアントニオ・スパーズ
スパーズはチームビルディング的にビッグが必要だと言われていて、ビッグ指名の予想が多いです。ヨーロッパのウズマン・ガルーバやアルペレン・セングンの名前が多くあがっています。
また、ホリンジャーのスパイ情報によると、スパーズはFAですでにあるビックと繋がっているとのこと。それが本当ならビックの指名ではないかもしれません。
The Ringer:ウズマン・ガルーバ(フォワード)
Bleacher Report:ジョッシュ・ギディー(PG/SG)
John Hollinger:アルペレン・セングン(SF)
Chad Ford:カイ・ジョーンズ(C)
Draft Express:アルペレン・セングン(PF/C)
13. インディアナ・ペイサーズ
ペイサーズは指名権をトレード市場に出していて、最も積極的に動いているチームのひとつとも言われています。10位以内へのトレードアップも狙っているとも言われています。しかし、もし13位で指名するのであれば、契約が残り1年になるマルコム・ブログドンの後を継ぎ、新ヘッドコーチのリック・カーライルが好きそうなデヴィオン・ミッチェルを指名するのではないかと言われています。
The Ringer:ジョッシュ・ギディー(ガード)
Bleacher Report:デヴィオン・ミッチェル(PG)
John Hollinger:コリー・キスパート(SG)
Chad Ford:モーゼス・ムーディー(ウィング)
Draft Express:デヴィオン・ミッチェル(PG)
14. ゴールデンステート・ウォリアーズ
ウォリアーズは即戦力のクリス・デュアーテの予想が多いです。デュアーテは、シュート力もあり、ステフとクレイのためにスペースを空けられ、ディフェンスもでき、すぐにローテーションに入ることができるからだそうです。ケヴィン・オコナーは、「デュアーテは、ステフとクレイが一緒にプレーした中で、ケヴィン・デュラントの次にスリーを決める能力が高い選手になるだろう」とまで言われています。23歳なのがマイナス。
The Ringer:クリス・デュアーテ(ウィング)
Bleacher Report:クリス・デュアーテ(SG/SF)
John Hollinger:デヴィオン・ミッチェル(SG)
Chad Ford:コリー・キスパート(SF)
Draft Express:クリス・デュアーテ(SG)
参考サイト:The Ringer’s 2021 NBA Draft Guide / 2021 NBA mock draft: Projections for all 60 picks after the lottery / John Hollinger’s Top 20 NBA draft prospects for 2021: Cade Cunningham ranks No. 1 — but not by much / Big Board 4.0 / 2021 NBA mock draft: Top players jockeying for lottery position
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