しばらく前にあったWojとザック・ロウのショーを紹介したかったので抄訳しました。NBAのトップレポーターの2人がフリーエージェンシーやトレードなどについて話していたのをまとめました。
ブラッドリー・ビール
ブラッドリー・ビールはまだウィザースにトレードしたいとは伝えていない。ビールは新コーチのアンセルドとも話している。ビールのようなスター選手のトレードはドラフト前にしないといけない。理由は、指名権を中心にしてトレードをしないといけないからだ。ドラフトが終わってしまうと、仮に相手がウォリアーズだとして、7位と14位で自分たちの希望する選手が取れなくなる。そしてビールはそのタイムテーブルを理解している。
もしビールが契約延長せずに他のチームへ行きたいなら、本当にトレードデットライン前には決心しないといけない。しかし、ウィザースは、ビールとウェストブルックがいることを前提としてドラフトとフリーエージェンシーの準備をしているようだ。
ビールならウォリアーズだけではなく、セルティクスもいけるし、ヒートにも合うし、シクサーズへのフィットも問題ない。ビールの契約はあと1年なので、トレード先は彼が再契約したいところを指定できる。どこへ行くのかはビール次第だ。
ウィザースがウォリアーズとビールのトレードをした場合、ウォリアーズのオファーはワイズマン、そして7位というそこそこの指名権と14位のまぁまぁの指名権、それにウィギンスになるだろう。この場合、ウィザースにとって、このオファーではワイズマンを相当気に入っていなければ十分ではない。これに指名権とスワップも加えるように要求するだろう。しかし、ウォリアーズからしてみれば強気になれる。なぜなら、ヒートのタイラー・ヒィーロの価値は下がっているし、セルティクスはジェイレン・ブラウンをオファーしないからだ。だからウォリアーズは、「私たちのオファーが気に入らないなら他をあたればいい」と言えてしまう。
ビールは忠誠的だ。選手の中にはチームを去る理由を探す人もいるし、チームに残る理由を探す人もいる。ビールは後者だ。来年になればウィザースとマックス契約延長もできて、他のどこと契約するよりも大きなサラリーをもらえる。
Woj:「ビールは本当に引き裂かれていると思う。彼は球団と街を愛している。でも勝ちたくもある」
クリッパーズ、シクサーズ
オプトアウトしてFAになるカワイ・レナードがクリッパーズを去る兆しは見えない。例えACLを怪我をして来シーズンプレーしなくても、彼を欲しがるチームは多いだろう。
逆にベン・シモンズのトレードはありそうだ。彼の価値は今が底値だが、シクサーズは交渉をしている。シクサーズはシモンズのオファーをしたり受けたりしている。彼にはあと契約が4年も残っているので、彼はトレードの希望先は言えないだろう。シクサーズは彼をどこへも送れる。ただ、気をつけなくてはいけないのは、そのトレードのリターンだ。それが悪ければジョエル・エンビードのプライムを逃すことになる。
CJ・マカラムとのトレードの噂もあるが、シクサーズ(ダリル・モリー)はオールスターを探している。同じブレイザースなら狙っているのはリラードだ。カイル・ラウリーとのS&Tもあり得るのではないか。
リラードに関しては、オフシーズンに動かなければ(トレードしなければ)、1月か2月になってまた様子を見てもいい。
レイカーズ
シュルーダーは4年で約84億円の契約延長を拒否。シュルーダーが去ってもレイカーズには代わりがいない。レイカーズは今、どのチームにもKCPかクズ、またはその2人のどちらか/両者がはいった組み合わせのパッケージをオファーしている。それでもシュルーダーより良い選手をとれないだろう。
今、プレーメイカーでシューターを得るのは難しい。
ではクリス・ポールはどうか?44億円のプレーヤー・オプションから抜け出すクリス・ポールに見合うサラリーを出すことはレイカーズにとって厳しい。36歳でもクリス・ポールの選択肢は多い。
サンズはどうするか?エイトンとブリッジスの契約延長もある。ブリッジスは年/約20億円もらってもおかしくない。オーナーのサーヴァーの意思が試される。
ロンゾのRFA、ペリカンズ、ブルズ
今年のFA市場にはPGが多く出ている。
- クリス・ポール(プレーヤーオプション)
- マイク・コンリー
- カイル・ラウリー
- ゴーラン・ドラギッチ(チーム・オプション)
- デニス・シュルーダー
- ロンゾ・ボール(RFA)
- デリック・ローズ
- スペンサー・ディンウィディー
- デヴォンテ・グラハム
- キャメロン・ペイン
- レジー・ジャクソン
- TJ・マコネル
- コリン・セクストン
- リッキー・ルビオ…
ブルズとロンゾは理想的な相手だ。ペリカンズはロンゾのオファーシートにマッチできるし、S&Tもできる。ペリカンズはデットラインでブルズと交渉していたが、ブルズはアセットをあきらめなかった。
ペリカンズは10位指名権をエリック・ブレッドソーにつけて売りに出している。スティーヴン・アダムスもつけるシナリオもあるかもしれない。
もしペリカンズが10位指名権を出すなら、リターンとして1巡目指名権をもらわないといけない。ペリカンズはまだ若いので、ベテランを取る状況ではない、仮にそれがグリズリーズなら10位も17位もあまり変わらない。 これはAD2.0のようだ。ADが来てからは、ペリカンズはすぐに勝つためにベテランを揃えてうまくいかなかった。ザイオンは稀有な才能だが、注意した方がいい。これはプレッシャーを感じるのとは別の話だ。トレもそうだったが、勝てるようになるのは、若い選手22歳23歳でまわりをベテランで固めて勝つ準備ができた時だけだ。
ペリカンズはカイル・ラウリーを狙っている。クリス・ポールが若いチームのサンズに影響を与えたように、ラウリーにも同じことを期待している。ラウリーのサラリーは少なくても約25億ほどか。
ブルズはヴーチを取るために指名権を出したがプレーオフに行けなかった。プレッシャーを感じるならペリカンズよりもブルズの方が上だ。彼らにはすばらしいと言える若い選手のコアが揃っていない。だからロンゾは興味深い存在だ。
RFAのマーカネンを出すのか?デットラインではマーカネンの名前が出ていたが、今は誰の口からも彼の名前を聞かない。サド・ヤングやサトランスキーのような選手に頼っているようではいけない。彼ら以外にもプレーできる選手でロスターを埋める必要がある。
サトランスキーは多くのチームから興味を受けている。特に良いチームからの問い合わせが多い。ブルズにとっては大きな夏だ。プレイメーカーとアイデンティティーが必要だ。
ブルズはジャバリ・パーカーとボビー・ポーティスを出して獲得したオットー・ポーターをトレードで出した。ブルズがトレードで出したダニエル・ギャフォードもウィザースにとっては見っけものだった。
サムネイル画像:ESPN