ケヴィン・デュラントのトレードリクエストについて

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フリーエージェンシーの初日のビックニュースは、ケヴィン・デュラントのネッツへのトレード要求でした。カイリーがオプトインしたので、仲が良いKDとカイリーは来シーズンも一緒にプレーするものだと思っていただけに驚きでした。そして、その後にカイリーもレイカーズにトレードされたいとのレポートがあったり、他のフリーエージェンシーのニュースやトレードのレポートなどの情報が入り乱れて、NBAは波乱の内に新年度を迎えました。

今回はそのケヴィン・デュラントのトレードについて、これまで出ている情報やその問題点をまとめました。

なぜKDはトレード要求をしたのか

その答えを知っているのはNBA関係者の中でもいないそうです。NBAレポーター歴が25年と長いSIのハワード・ベックでさへも、その状況の近くにいた人物から「それがわかったら教えてくれ」と言われているそうです。

親友でネッツに一緒に来たカイリーの契約延長の交渉がまとまらなかったのがきっかけだと思うのですが、この時点で数週間もネッツのフロントと話をしていなかったそうなので、トレード要求の原因はカイリーの契約延長だけではなさそうです。プレーオフでセルティクスにスウィープされてシーズンが終わってからも、しばらくフロントと話をしていないというレポートもあったので、カイリーの契約延長前からネッツに対して不満があったのかもしれません。

また、ESPNのブライアン・ウィンドーストは、オーナーのジョー・サイが、チームのコントロールをKDとカイリーからフロントに戻したかったからではないのかと推測していました。これまでの3年間は、KDとカイリーがチームで大きな決定権を持ち、明らかに実力が上だったジャレット・アレンよりも自分たちの友人のデアンドレ・ジョーダンをスタートさせたり、コーチを首にしたり、希望する選手をトレードしたりとしてきましたが、ジョー・サイはそれにうんざりしたのではないかとの事です。

ウィンドースト:「彼(サイ)にはコーチがいらないと言っていた選手(カイリー)がいた。コーチがいたとしても、自分のしたいようにプレーするらしい… そして支払うサラリーは2位で、タックスを何十億も払って、1stラウンドで敗退した。しかも1勝もできずに。そして彼は、”ケヴィンと私はこのチームのGMだ”と言う。ジョー・サイが”なんだって?”と言うのが聞こえる」

振り返れば、昨シーズンは、カイリーのワクチン接種要請拒否からの出場停止処分や、カイリーのパートタイム状態、ハーデンのトレード、仲が良かったコーチの解雇など、原因になりそうなドラマが盛りだくさんあり、選手ファーストだったのが自分とカイリーの要望が通りづらくなっていたのを実感していたのかもしれません。そう考えるとプレーオフ前からチームに不満があったというレポートの辻褄が合います。

ESPNのWojがTVでもレポートしていたのは:

「ケヴィン・デュラントとネッツまわりの人たちと話していると、ウォリアーズが今シーズン優勝して、批判の渦と本当に正しい判断だったのかという疑念がケヴィン・デュラントにのし掛かったようだ。私はそれがこの転換のきっかけになったと思っている。彼はカイリー・アーヴィンにネッツで長期契約をしてほしがっていて、彼がそれを得るために助けたがっていた。彼はそれができなかった。そして、デュラントは、アーヴィンがオプトインした時は数週間フロントと話をしていなかった。ケヴィン・デュラントとカイリー・アーヴィンのどちらもカイリーがオプトインしてからコミュニケーションをとっていない。ネッツとリーグわまりでは、この日が来るのは避けられないという予感があった」

このように、出てくるレポートは憶測の域から達していないものばかりですが、なぜKDにとって、親友のカイリーと一緒にプレーする事よりもネッツからの移籍の方の優先順位が高いのかは今後わかってくると思われます。

KDのトレード希望先とネッツの望むリターン

KDのトレード内容がどうなるかは、KDとネッツがそれぞれ何を求めているかにかかっています。逆に言えば、KDとネッツの要望がわかれば、今でている噂の現実性や内容も精査しやすくなり、KDのトレード話題もより楽しめるようになれると思います。

ますはKDの要望からみていきます。

◾️ KDのトレード希望先:

トレード希望先として、サンズとヒートの2チームをあげているそうです。特にリーグ内ではKDはサンズでプレーしたがっているのは良く知られているようです。

なぜKDがサンズを選んだかと言うと、彼はデヴィン・ブッカーとプレーしたいからだと言われています。KDは数ヶ月前にJJ・レディックと自分のポッドキャストでブッカーのことをすごく褒めていました。

また、KDはサンズのヘッドコーチのモンティー・ウィリアムスとも仲が良いそうです。KDがウォリアーズに行くの1シーズン、ふたりはサンダーで一緒でした。当時モンティーはスコット・ブルックスのアソシエイテッド・ヘッドコーチをしていて、シーズン中に仲が良くなっていったそうです。The Athleticのサム・エイミックによると、ふたりの関係は、モンティーの妻がシーズン中に交通事故で亡くなった後更に深くなったそうです。

ヒートを選んだ理由は、バッドアスのジミー・バトラーとプレーしたいからだそうです。また、ジミーだけではなく、バム・アデバヨ、カイル・ラウリーともプレーしたがっているとのことです。

次にネッツがKDのトレードで求めているリターンについて見ていきましょう。

◾️ ネッツの希望リターン

ネッツはKDのリターンに、史上最高レベルのリターンを求めているそうです。内容は、オールスター級の選手若い選手(25歳以下)+多くのドラフト指名権+ロールプレーヤーを希望しているようです。ネッツはハーデンのトレードで、次の5年間の指名権が支配下にないので、特に指名権は重要な要素です。

その指名権の獲得で参考になるのが、ウルブスとジャズのルーディー・ゴベアーのトレードです。ジャズが実質得た1位指名権は5つ(内3つはプロテクションなし。さいごの1つはトップ5プロテクション+今年の1巡目のケスラーのドラフト権)とびっくりする程多く、ネッツはこれを超えたいようです。

スパーズがデジョンテ・マリーのトレードでホークスから得た指名権も3つ(2つはプロテクションなし)とスワップがひとつになっています。

ゴベアーとマリーでそれだけの指名権が得られるのなら、リーグでトップ5に入り、史上最高のオフェンシブ・プレーヤーのひとりと言われているケヴィン・デュラントで得る指名権はそれ以上になるはずです。ネッツは最低でも4つのプロテクションなしの指名権に、3つのスワップを狙うでしょう。

ネッツのGMも、さすがにKDのトレードがゴベアーのリターンよりも少ないものになるとはオーナーに報告しずらいようで、最初から多くを求めるのは仕方がないのかもしれません。

ただ、ESPNのブライアン・ウィンドーストが言うように、今ネッツは指名権より選手を優先しているという情報もあります。おそらく、ネッツはKDとカイリーがいなくなってもタックスを躱せないほどお金がかかるので、できればプレーオフに行きたいという事だと思われます。

KDのトレードをむずかしている問題点

KDのトレードがむずかしいのは、KDを求める市場の問題とCBAのテクニカルな問題があるためです。

◾️ リーグ内での駆け引き

いくらKDがサンズに行きたいと言っていても、ネッツは最低限のリターンが得られなければトレードはできません。未だサンズとのトレードが成立していないのは、ネッツがサンズから得られるリターンに納得していないためです。

サンズがネッツにトレードできる最も大きなパッケージは、ドラフト元1位指名のデアンドレ・エイトン、ミケル・ブリッジス、カム・ジョンソン+指名権です。上記のようにネッツが求めるような史上最大級でもありませんし、オールスター級の選手もいません。これからオールスターになれる可能性がある選手がいるとすればエイトンだけです。イーストに行けば、エイトンもジャレット・アレンのようにオールスターに選出されるかもしれません。ただ、ネッツからすればKDのリターンとしては物足りないでしょう。なにせ、Yahoo Sportsのヴィンセント・グッドウィルによると、ネッツはウルブスにエース級の選手のふたりのKATとアントを求めていたくらいです。もちろんウルブスはそれを断り、チームの未来をゴベアーのトレードに賭けましたが、この件からも、ネッツの要求が高く、相手チームのオファーは低いことが伺えます。

しかし、他チームからすれば、ネッツがどこまで要求を高く設定しようが関係ありません。KDが行きたがっているサンズよりもやや高いオファーをするだけで、このトレード市場で勝ててしまうからです。

これからネッツはライバルチームを競わせて、次第にKDの市場価格を釣りあげていくつもりでしょう。ネッツは満足いくディールがなければ、トレードをキャンプまで引っ張るというレポートがありますが、それは相手チームから少しでもいい条件を引き出すためのトレード交渉の駆け引きの一環だと思われます。

また、KDが希望していないチームにとって、KDがトレードに納得してくれるかも重要です。

例えば、ラプターズ(若い選手と指名権が揃っていて、オールNBA選手もオールスターもいます)が、KDのトレードをしようとしたとします。もしネッツとラプターズがトレードに合意したとしても、KDを説得できるかが問題になります。なにせまだ契約がまるまる4年残っていてもトレード要求するのですから、ラプターズでハッピーでなければ契約が何年残っていても関係なくトレード要求をしてくるでしょう。ラプターズにとっても、モチベのないKDを取ってもチームにマイナスになりますし、それであれば高い代金を払ってまでKDを取らない方が良さそうです。そのリスクがある限り、必然的にネッツに渡すリターンは少なくなります。

そう考えると、KDとネッツにとって、サンズとヒートを絡めたトレードを優先させるのが得策のような気もしますが、これがやっかいです。

◾️ サンズとのトレードの問題点

KDとサンズのトレードが進まないのはテクニカルな理由があります。ちょっと複雑な要素がからみあっているので、なぜKDのサンズへのトレードがむずかしいのかリストにしてみます。

・ブッカーは4年$224Mのスーパーマックス契約延長にサインしたので、サンズは1年間彼をトレードすることができません。

・また、CBAの規定により、チームはデシグネイテッド・ルーキー・マックス契約延長をした選手をトレードで2人獲得することができません。そのため、すでにデシグネイテッド・ルーキー・マックス契約延長をしているベン・シモンズがいるネッツは、デシグネイテッド・ルーキー・マックス契約延長をしたブッカーを獲得できませんでした。ブッカーを得るためには、先にシモンズをトレードで出すか、ブッカーとシモンズのスワップをする必要がありました。

・デシグネイテッド・ルーキー・マックス契約延長をした選手は12人います。ネッツはシモンズをチームから出さない限り、これらの選手をトレードで獲得することができません。

  • バム・アデバヨ(ヒート)
  • ルカ・ドンチッチ(マーヴェリックス)
  • ジョエル・エンビード(シクサーズ)
  • ディアーロン・フォックス(キングス)
  • シャイ・ギルジャス-アレクサンダー(サンダー)
  • ドノヴァン・ミッチェル(ジャズ)
  • ジャマル・マリー Jr. (ナゲッツ)
  • マイケル・ポーター(ナゲッツ)
  • ジェイソン・テイタム(セルティクス)
  • アンドリュー・ウィギンス(ウォリアーズ)
  • トレ・ヤング(ホークス)
  • ベン・シモンズ(ネッツ)

・シモンズのトレードもハードルが高いと思われます。何しろシモンズは腰の手術+メンタルに問題があり昨シーズン全休しています。そのような選手に高いリターンを払うチームがあるでしょうか。現時点で彼の価値は過去最低になっているのではないでしょうか。他チームもシモンズのプレーを見てみない限り、彼の$35.4Mのサラリーに見合った金額で引き取ることはないでしょう。

・サンズは高いサラリーで契約延長をしたくないエイトンをトレードに入れたがると言われています。その場合はサイン&トレードになり、サラリーマッチが複雑になります。仮にサイン&トレードをしようとすると、ネッツにはサイン&トレードのハードキャップが適応されてしまいます。そうなると、このトレードではお互いに$40M以上のサラリーが動くことになるので、すでにエプロンを超えているネッツはエイトンのトレードが不可能になります。

例えば、エイトンをマックスからやや低い$27Mでサイン&トレードをするとします。サイン&トレードをする選手のサラリーはBYC規定が適用されるため、サンズから出ていくサラリーはその50%で計算されます。そうすると、サンズはKDのサラリーにマッチするために、あと$20M以上の契約をトレードに出さなければいけません。そのために、$21Mのミケル・ブリッジスが入ることになるでしょう。合計で$33.5Mが出て行く計算になります。ところが、ネッツに入ってくるサラリーはエイトンの$27M+ブリッジスの$21Mの$48Mになり、エプロンをはるかに超えてしまっています。もはやカイリー(シモンズでもいい)をどこかにサラリーダンプするしかハードキャップを回避する方法がありません。

このように、エイトンを含めるトレードをするなら、キャップワーク的に3つか4つ目のチームが必要になります。てっとり早いのは、まだキャップスペースが残っているスパーズやペイサーズをこのトレードに引き込むことです。

また、サンズがエイトンの契約延長をしないのはタックスを避けたいとも言われており、KDのトレード後でもタックスを避けたいはずです。そうなるとシャメットのような$9M級のサラリーもトレードに含める必要が出てくるでしょう。

・現在ネッツはエイトンを欲しがっていないそうです。これもさらにハードルを高くする要素です。ネッツはKDのトレードで獲得したい選手がいる&同時にエイトンが欲しい3チーム目を探さなくてはいけません。そんな都合の良いチームが見つかるのでしょうか?

・エイトンはすでに他チームと会っている情報もあります。そうなると、エイトンにオファーシートを出すチームをトレードに引き込むことが重要になります。しかし、そのチームにネッツが欲しがるチームがいるでしょうか?そして、そのチームがネッツの要求に応じる意味があるのでしょうか。4つ目のチームが必要になるかもしれません。

・エイトンを含めなければ、ブリッジス、シャメットまたはクラウダー、ジョンソンの3人でトレードできます。ただ、Breacher Reprotのジェイク・フィッシャーによると、ネッツはこのパッケージには満足していないそうです

こうして見ていくと、サンズとのトレードは成立しない可能性の方が高そうに見えます。ただ、サンズとのトレードでベストなことは、サンズのGMのジェームズ・ジョーンズはドラフトを重視せず、他チームほどスカウトにも力を入れていないので、KDのトレードのために指名権をすべて出しても問題ないと思われることです。これはコストコントロールがしやすいトレードアセットがないネッツにとって魅力的です。この先交渉が行き詰まれば、ネッツは指名権を優先してエイトンで妥協をするかもしれません。しかし、エイトンもいつまでも待ってくれはないでしょう。

◾️ ヒートとのトレードの問題点

ヒートとのトレードは、ネッツにとってリターンが少ないことが問題です。現状ヒートはタイラー・ヒィーロ、ダンカン・ロビンソン、カイル・ラウリー+指名権を最高3つまで出せます。オールスター級のリターンを望んでいるネッツにとってはちょっと物足りなさがあります。KDがプレーしたがっているラウリーが入るのも問題になるような気がします。

肝心のバムは、デシグネイテッド・ルーキー・マックス契約延長をしているため、ネッツにシモンズがいる限りネッツにトレードすることはできません。

また、ウドニス・ハスレムと$40Mくらいで契約してサイン&トレードすれば、KDとのトレードが可能だと言うようなジョークも出ています。

現実的なトレードアイディア!?

こうして見ていくと、ネッツがKDのリターンで誰が欲しいのか、が重要なポイントになります。GMのショーン・マークスは欲しい選手のリストをつくっているはずなので、トレードがそこから逸れるとは考えづらいです。

オールスター級の若い選手と言っているので、リストには10人くらいには絞られるでしょうか。その内の大半がセルツのテイタムやグリズリーズのモラントのようにアンタッチャブルのはずです。そうなると、手が届きそうなのは、今年のオールスターのドノヴァン・ミッチェルやトレ・ヤング(シモンズのトレードはなんとかするとして)、デジョンテ・マリーや、去年のオールスターのジェイレン・ブラウン、ジュリアス・ランドル(27歳ですがまだプライムだと言うことで)、ドマンタス・サボニスあたりになります。

これらの課題をクリアしながら、3~4チームがウィン・ウィンの状況をつくり出すのは時間がかかります。

これまで私が見てきた中で、いちばんおもしろいトレードシナリオは、The Athleticのジョン・ホリンジャーが言っていたもので、ネッツとサンズのトレードに、ルーディー・コベアーのトレード合意をしたウルブスとジャズを引き込むものです。このトレードで、ジャズはゴベアーが抜けた穴をエイトンで埋め合わせできます。

具体的な内容は:

  • サンズ:ネッツからKDを得る
  • ジャズ:サンズからエイトン+シャメット/ウルブスからヴァンダービルト+ボルマロを得る
  • ネッツ:サンズからブリッジス/ウルブスからビーズリーとベヴァリーとケスラーを得る
  • ウルブス:ジャズからゴベアーを得る

サンズからの4つの1巡目指名権と3つの指名権スワップ、ウルブスからの4つの1巡目指名権はネッツとジャズで山分けです。ネッツはオニールのトレードで出した来年の1巡目指名権を取り返せるかもしれません。

これにネッツのカイリーを欲しがっているレイカーズ、キャップスペースがあるスパーズを巻き込んで史上最大6チーム・トレードに拡大することも可能です。3チームトレードでも、2巡目指名権を巡って交渉が決裂したりするようなので、これは限りなく不可能に近いシナリオですが、考えるだけでも楽しいですね。

これまでの噂

・結局ネッツの求めているオールスター級の選手とたくさんの指名権を持っているチームの中で、サラリーマッチだけクリアすればKDをトレードできるのチームはラプターズとペリカンズと言われています。

ラプターズはROYのスコッティー・バーンズをトレードしたくないようですが、ネッツはバーンズを欲しがるだろうと言われています。ラプターズには、オールNBAのパスカル・シアカムやオールスターのFVV、トレードの噂があるOG・アヌノビー、ゲーリー・トレントと指名権の組み合わせでトレードパッケージをまとめられます。

ペリカンズのトレードパッケージの中心選手はブランドン・イングラムです。ペリカンズには若い選手も多く、1巡目指名権もレイカーズとバックスから来るアセットがたくさんあります。

・サンズとペイサーズとネッツの3チーム・トレードで、ペイサーズのキャップスペースにエイトンを入れて、ネッツはマイルス・ターナー+若手をネッツに送るというトレードもありますが、Breacher Reportのジェイク・フィッシャーによると、ネッツはそれでもまだリターンが足りないと考えているようです。

・Wojによると、ネッツは他のチームからのオファーを吟味して、複数チームのトレードをまとめようとしているそうです。The Athleticのシャムズによると、このようなスーパースターのトレードはすぐに成立するものではなく、何ヶ月もかかるものだとのこと。まだまだKDのトレードは長引きそうです。

・球団運営的に、ネッツはいちどトレード要求をした選手をチームに残してはおけないだろうとも言われています。ファンは、そのような選手がいるチームを応援したがらず、チケット収入やマーチの売り上げが落ちるようです。

ネッツを所有しているBSEグローバルの昨シーズンの収益は$343Mだったそうです。ブルームバーグによると、ジョー・サイ本人の純資産も去年のおよそ$10Bから$7Bまでさがっています。このような財政状況の中、球団的にベストなのは、KDから他のスター選手に乗り換えて、勝ち続けることではないでしょうか。

また、ネッツはこのKDのトレードの他にもカイリーのトレードもあります。KDがまたネッツに戻って来る可能性を考えると、先にカイリーをレイカーズにトレードして、ウェストブルックを獲得するようなことにはならなそうです。しかし、カイリーもシーズンが最後の時なので、彼のトレードをトレード・デッドラインまで引っ張れません(そうすると、彼が欲しいチームはオフシーズンまで待てばいいだけになり、例えトレードできたとしてもリターンが限定される)。KDとカイリーのトレードは同時進行して走っているはずで、フロントはかなり大変そうです。

今後、大きな展開があるとすれば、リーグ中のフロントがあつまるサマーリーグです。サマーリーグは7/7〜7/17までベガスで開催され、もちろんネッツのGMのショーン・マークスも、サンズのGMのジェームズ・ジョーンズ、ラプターズのマサイ・ウジリやペリカンズのデヴィット・グリフィンも行くはずです。前にもサマーリーグ中にポール・ジョージのクリッパーズのトレードが成立しました。ここでKDやカイリーのトレード交渉が加速するかもしれません。


参考サイト:Inside the tension between Kawhi Leonard and the Spurs
サムネイル画像:Photo by USA TODAY SPORTS