ドラフトロッテリーに入ると予想され、NBAドラフト中継のグリーンルームにも招待されるという偉業を達成している八村塁選手。その奇跡の日本人は、NBAのメディアではどのように評価され、何位指名の予想になっているのか気になったので簡単にまとめてみました。

(AP Photo/Otto Kitsinger)
No.12 シャーロット・ホーネッツ
ストレングス
- モダン・パワーフォワードとしてすばらしい体格をしている。脚は軽く、リムの上でもプレーできる。並外れた強さでプレーする。コンタクトがあっても決める事ができる。
- 足、強さ、長さで万能なディフェンダーになるポテンシャルがある。15フィート以内ではエクセレントなタッチがある。ミッドレンジでのドリブルからのプルアップが得意。立ったままのスリーポインターには可能性がある。ストレートなドライブができる。まだたったの20歳だ。
改善点
- ゲームに対する攻守においての感覚はまだ成長中だ(14歳までバスケットボールをしていなかった)。
- 生まれ持ってのファシリテイターではない。キャリアで62アシスツで121ターンオーバーズだ。時としてディフェンスで1歩遅い。
- スリーよりもミッドレンジが得意だ。ボールは時々彼の手の横から出てくる。キャリアでスリーは122アテンプツで28.7%だ。
- 自信と積極性が浮き沈みする。
by マイク・シュミッツ
No.14 ボストン・セルティクス
セルティクスがこのピックを大きなトレードのパッケージに含めてもショックは受けない。
とは言え、八村塁は14位あたりで指名されるだろう。スリーポイント・シューティングは疑問視されているが、ディフェンスとパスのフィーリングはそれほど不安材料でもない。
平均20.4得点、60.65シューティングで、ドラフトではとてもすばらしい得点効率をし続けている。6’8”で230パウンドの体格とアジリティーで目立つのは、八村はバスケットまわりはやっかいな存在で、少し離れたところからのファイスアップ能力、それにミッドレンジのアタック、レイズ、ジャンパーが脅威だ。
No.19 サンアントニオ・スパーズ
- メインな売り:オフェンスの万能性
- 年齢:21.3歳
- 身長/体重:6’8”/230
- ウィングスパン:7’2”
磨けば光る才能だ。日本で生まれ、大学でとてつもなく成長して、万能なスコアラーになった。しかし彼のゲームがNBAで通用するようになるにはまだまだだ。
似ている選手は、モリス双子、ジャバリ・パーカー、ダメなカーメロ・アンソニー。
プラス
- 図太い体格に素晴らしい肉体、長い腕、流れるような運動能力がある。リバウンドの後にボールをプッシュしてコートを縦断するボールハンドリングのムーブが上手くなった。
- コートのどこからでもミスマッチ・スコアラーになれるポテンシャルがある。ポストスコアラーとして効果的で、ストレートラインのドライブはパワフルだ。カットする事もいとわない。スポットアップ・シューターとしても上達した。
- ミッドレンジからドリブルでシュートするのとボール・ハンドリングを得意としている。彼の成長率からすれば、いつかシュートレンジを3まで伸ばせるだろう。
- クロースレンジの万能なフィニッシャーだ。リムの上で両手で得点できる。スクリーナーもいとわないので、PnRで使いやすいかもしれない。
- 万能なディフェンダーになれる素質がある。たくましい体格、長い腕、運動能力、学ぶ姿勢、成長し続けた証明がある
- フロアの中と外で一生懸命がんばる。シーズン毎に成長した。八村は14歳まできちんとしたバスケをした事がなかった。彼はまだ開発の早い段階にいる。
マイナス
- オフェンスは彼にとって早過ぎる。決断力はなく、フロアを読むのが遅い。パスをする時ですらボールを正確に送れない。
- ボール際で強くなる必要がある。大学選手相手には強引に行けたが、ボールをストリップできる上手いデフェンダー相手にはボールを下げるクセがあるので通用しない
- ディフェンスを先に読む能力はWindows 98のように遅い。PnRでは中間エリアに捕まってしまいマイナスになる。ヘルプのシチュエーションではローテーションが遅い
- リバウンドするためにフィジカルを強くする必要がある。そうすればディフェンスの弱さをカバーする事ができる。
No.14 ボストン・セルティクス
八村については意見が分かれる。しかし、体格が突出しているため、ただ努力と開発をすれば貢献できるチャンスがある。彼のゲームは魅力的だ。彼のスキルセットは平坦だが、オフェンスのプロダクションに関してはすばらしいものがある。次のレベルであるブリー・ボールはできないが、もしジャンパーが本物ならフィットする道があるだろう。マーカス・モリスの契約は終わるため、ボストンは1stラウンドでクリエイティブになるべきだ。フォワードの層の内の一枚として八村を使えるかもしれない。(4/9時点)
No.11 ミネソタ・ティンバーウルブス
コンバインでは、八村がロッテリーから落ちる可能性は少ないという噂だ。ウルブスが彼に落ち着くと見られている。NBAチームは彼のアルファドッグのメンタル、体格、ディフェンスのスイッチャビリティーを評価している。そして多くは八村は次のレベルへと成長できると信じている。特にシュートに関してだ。オフェンスのフィールが良くならないリスクもある。しかし、両フォワードのポジションでリバウンドできて守備ができる2人目の効果的なスコアラーとして八村を見ている人たちは、この11位を正当化するだろう。(5/20時点)
No.11 ミネソタ・ティンバーウルブス
八村は「ポジションレス・バスケットボール」を体現している。彼はSF/PFのハイブリッドでペリメターも良く守れる。八村は努力家で、カール・アンソニー・タウンズの横でプレーすればものすごく成長するだろう。
大学のコーチのスカウティング・ノート:「彼は本当にポジションレス・バスケットボール・プレーヤーの1人だ。彼は複数のポジションを守れて、オフェンスは万能だ。バスケットのまわりでもアクティブだ。6-8で230パウンズで、NBAでは本物の5でもストレッチ4でもない。彼はただすばらしいバスケットボール・プレーヤーだ。by Pac12アシスタントコーチ。(5/15時点)
No.15 デトロイト・ピストンズ
ピストンズは今勝ちたいモードで、アンドレ・ドレモンドとブレイク・グリフィンのバックアップのフロントコートを必要としている。ジョン・ルーアー、ソン・メイカー、ザザ・パチュリアは昨シーズンうまく機能しなかった。八村には将来性があり、1日目から貢献できる。
参考サイト:ESPN/NBA DRAFT, Bleacher Report/Latest NBA Mock Draft Prediction,The Ringer/2019 NBA DRAFT GUIDE,Sports Illustrated/NBA Mock Draft 6.0,Yahoo Sports/NBA Mock Draft 3.0