クリッパーズ 対 ナゲッツ
(レイカーズ vs ロケッツをまとめていましたが、これ以降はゲーム1の前日に書いています。ハズれていたらどうしよう 汗)
このシリーズ、つかみどころがなくあまり言及する事が思いつきません。
お互いのスタイルのぶつかり合いになるのは当たり前なのですが、この曖昧な感じは何でしょう。
そんな時に大事なのはマッチアップ。
とりあえず主力に対するそれぞれのマッチアップを見てみましょう。
クリッパーズ:
・ヨキッチに、ズバッツ、ハレル、グリーン、モリス。
・プレーオフでスターになったジャマル・マレーに、ビヴァリーとジョージ、カワイをつけると思います。
ナゲッツ:
・カワイにグラント。レギュラーシーズンでは相性が良くて4-14(28.6%)
・ジョージにはハリスかクレイグ。
・セカンドユニットのハレルにはプラムリーかミルサップ。
・セカンドユニットのルーにはハリスかクレイグ。
ポイントとなるのが、ナゲッツの守備です。わかりやすいウィークポイントですので、まずはここから。
ジャス戦でも顕著でしたが、ヨキッチのディフェンスが結構あれなので、走られたりハイPnRされたらほぼ終わりかもしれません。そして、それをカバーするはずのミルサップもバブルでは調子が良くないようです。(このディフェンスで優勝するのは厳しいですよね…)
ナゲッツのPnRのディフェンスも疑問が残ります。(そもそもディフェンス事態良くないです。ヨキッチをアタックされたらファウルも増えるし、どうするのかな?と心配ではあります)そこをルーとハレルでつかれてしまいうそうです。特にナゲッツにはハレルのスピードには対抗できる選手がいないため、ハレルが活躍しそうです。セカンドユニットなので、プラムリーがマッチアップしますが、2人のエネルギー同士のぶつかり合いでプラムリーのファウルが多くなりそうです。ひょっとしたらボルボルのプレーオフデビューがあるかもしれません。
下は、今シーズンカワイとポール・ジョージにやられている場面をまとめたビデオです。ほんとはカワイとポール・ジョージがナゲッツ相手に活躍しているシーンをまとめたものなんですけど 笑
ただ、クリッパーズにはパスがあまりないので、オフェンスの予想がつきやすい。来るのがわかっていたらハレルもジョージも止められるかもしれませんが… なのでナゲッツは1-on-1の守備が決め手になります。
ナゲッツのディフェンスの意識は48分続かないの(後半までもたない)も不安です…
それか、クリッパーズはかなり長い間試合がなかったので、その間オフェンスのセットを増やせてくるかもしれません。あの守備にパスや人の動きが加わればやっかいですね。そうなるとナゲッツは点を取っても追いつけないという状況になってしまうかもしれません。
こんどはナゲッツのオフェンス。
ナゲッツのオフェンスはヨキッチとマレーが背負う事になります。
クリッパーズはヨキッチを止められる選手がいません。
ジャズのゴベアー相手には苦戦していましたが、ヨキッチにとって、ズバッツやハレルはやり安いのではないでしょうか。試合の流れ次第ではダブルされるかもしれません。
そして、逆にマレーにとってはジャズのオニールやミッチェルよりも、対する守備のクオリティーがあがります。マレーもヨキッチのスクリーンやDHOからのミディーが増えそうです。ただ、スクリーンを超えてくるビヴァリーには注意が必要。またはスクリーンからのドリブルやスリーを警戒してスイッチしてくるかもしれません。その時はヨキッチにパスをすると思いますが、そこからどうするかは興味があります。どちらにせよ、クリッパーズのウィング相手にジャズ戦の時のような爆発はないと思います。
ナゲッツはルーやジャクソンなど見つけたらすぐに狩りにいくくらいじゃないといけないでしょう。いかにルーがいる間にマレーを出しておけるかも課題になるかもしれません。体力的に厳しそうですが。
体力もナゲッツは不利ですね。
ジャズとの激しい試合を7試合して疲れが溜まっているナゲッツにとって、選手層が厚く体力もあるクリッパーズ相手はかなりつらいのではないでしょうか。ヨキッチとマレーを休ませられるほど、余裕があればいいんですけど… バートンが復帰するシナリオもなさそうですし、まぁ厳しいと思います。
全体的にクリッパーズにとって、オフェンス面ではヨキッチや他の守備をつくところがあり、ディフェンス面では対応できちゃいそうなので、かなり優位だと思います。
カワイをグラントがファウルなしである程度止められるなら、ナゲッツにもワンチャンあるか!?
レイカーズ vs ロケッツ
こちらのシリーズはもっとわかり安い!なぜならスタイルが反対だから!
ビック vs スモール
インサイド vs スリー
などいろいろリサーチすると、結構なカテゴリーで相反する数字を見つけらるのではないでしょうか。
レイカーズは常にセンターとPFを並べたオーソドックスの編成で試合を始めます。そして、5以外できないハワードも結構試合に出ていたりします。ご存知の方も多いでしょうが、これはADが守備で大変な5をやりたがらないためです。もちろん前半や試合の終盤で試合をしめる時はADが5になります。
それに対し、ロケッツのローテーションでいちばん大きい選手の身長はジェフ・グリーンの6-8!
PJ・タッカーは6-5で登録されていますね。意外に小さい。
もちろん試合に出ないタイソン・チャンドラーとカボコロは無視しています。
そしてスリーも相対的。
ロケッツはシーズン3PAが1試合平均45.3でリーグ1位。
プレーオフでは51でした。
レイカーズはシーズン平均31でリーグ23位。
まだあります。
リバウンドレートは、レイカーズが51.2で5位タイ。
ロケッツは48で29位。
レイカーズは、ミドルレンジを捨ててパスケットまわりとスリーに特化したロケッツをどう止めるか?
ロケッツは、ビックを擁するレイカーズをどう止めるか?
考えるだけでもおもしろそうです。
レイカーズ
バブルにはいったシーディング・ゲームのロケッツ戦ではレイカーズはADを5でクズマを4でスタートさせましたが、プレーオフでもロケッツにマッチアップしてくるのでしょうか?
レイカーズのアイデンティティーは「ザ・レブロン」ですので、相手がどうであれ今のスタイルであり続けるしかありません。とりあえずゲーム1は手の内を探る感じでビックでやってみるのではないかと思います。ビックで何らかしらの収穫があるかもしれませんし、いきなりスモールでやり合う事はない。ゲーム1の負け方次第では、ADを5に移動させてスモールで修正して来ると思います。
シュートがあるレブロン、AD、KCP、ダニー・グリーン、クズマで試合を締めるのか、それとも気にせずに点の取り合いでビックにバンバンボールを入れたりロブをしたりしてくるのか?
鍵はADがロケッツをインサイドから破壊できるか?レブロンがいない間どう凌げるのか?ディフェンシブ・レーティングがリーグ3位のディフェンスは通用するのか?になりそうです。
ロケッツはどうでしょうか。
レイカーズはボールハンドリングできる選手がレブロンしかいませんが(カルーソごめん!)、だいたい直線的ですし、スリーはレブロン(プレーオフで46.4%)とKCP(同じく40.6%)で、PnRも14.7%(レギュラーシーズンで25位)なので、オールスイッチしなくてもいけそうです。
レイカーズのオフェンスのゾーンごとのショットチャートを見ると、ミッドレンジがもっとも多く、リムと合わせると70%近くを占めています。そうなるとロケッツは最近やりはじめたPack Lineという中を固めるディフェンスをやってくるかもしれません。
PACK LINE
オールスイッチで知られているロケッツですが、サンダーの3ガードに対してはスイッチを限定し、中を固めてきました。
ロケッツはカペラをトレードしてから、100 ディフェンシブ・ポゼッションで約40回スイッチしているそうです。
ゲーム5では25.7回になり、スイッチをしなくなりました。
(ちなみに今プレーオフをしているチームでは、2位がボストンで35.5回。サンダーは25位の20.4回。
29位はバックスの14.5回→これを今ヒートに利用されているので時間があったら詳しく取り上げたい)
その代わりに導入したのが「パック・ライン」。
パック・ラインは大学では知られているらしく、ペイントを固めてペリメター(スリー)に守りに出やすいディフェンスだそうです。これはサンダーの3人のガードの1-on-1に対して、ドライブとベースラインの選択肢を取り去り、シュート力で勝負させる意図がありそうです。
レイカーズはこれをどう攻略してくるのか?キャブス時代にセルティクスがこのディフェンスを経験しているので対策はできていると思いますが、どうでしょうか!気になりますね。