バブルで美味しいコーヒーを見つけるのはむずかしいそうです。コーヒー好きからすれば、ホテルのコーヒーでは物足りないでしょう。そこで、コーヒー好きのバトラーは、自分でコーヒーショップを開くことにしました。バブルで”自称N0.1コーヒーショップ”の「ビックフェイス・コーヒー」のはじまりです。
バトラーは、機材を揃え、ホワイトボードにメニューを書いてホテルのドアにかけて商売をはじめました。コロナ対策のため、ホテルのフロアはチームごとに分かれているので主な顧客はチームメイトかヒートのスタッフたちですね。バトラーはホテルのロビーで他チームのコーチたちにも声をかけていたようです。レイカーズのヘッドコーチのフランク・ヴォーゲルも声をかけられたと言っていました。
話題になったのは、マイヤース・レナードがSNSにあげてからです。
So apparently Jimmy Butler wasn't kidding about the up-charge for the use of his French Press at Disney. (From Meyers Leonard's Twitter): pic.twitter.com/1s1em6flRG
— Ira Winderman (@IraHeatBeat) August 15, 2020
結構メニューも揃っていて、コーヒーはもちろん、エスプレッソ、マキアート、カフェラテ等もいろいろそろっています。しかも料金は、大、中、小すべて20ドル。しかも現金!さすが億万長者がそろっているフロアならではの料金設定ですね。カップにはブルズ時代につくった自分のロゴ入りだそうです。
ゴーラン・ドラギッチはカプチーノ、ウドニス・ハスレムはエスプレッソがお気に入りだそうです。1番人気はヴァニラ・ラテだそうです。
バトラー:「愛を込めてつくっている」
Jimmy Butler won't give out free Big Face Coffee if Heat win title. ☕ https://t.co/RK7E9D3CCr pic.twitter.com/wBHQlMXdAu
— theScore (@theScore) September 30, 2020
ビッグフェイス・コーヒーの注目度アップ
ホテルの部屋でコーヒーショップをはじめたというキャッチーな話題にのって、バトラーはアスレチック・ブランドのルルレモンと組んでオリジナルのアパレルもつくりました。ジミーのエージェントのバーニー・リーはカナダのトロントに住んでいて、このコラボはカナダつながりで実現したのかもしれません。メディアもおもしろがって取り上げていて、ビックフェイス・コーヒーのプロモーションは順調そのもの。バトラーにはプロモの才能もありますよね。今アメリカのプレーオフで流れているCMも彼自身が企画して撮影したものだそうです。
Today I got my Big Face Coffee for free 😎!!! Thanks @JimmyButler pic.twitter.com/DsuYXkrvvw
— Goran Dragić (@Goran_Dragic) September 18, 2020

(By Heat Nation)
That's what I call marketing. #BigFaceCoffee pic.twitter.com/K6z27Ar46o
— Half-Day (@Balinlif) September 25, 2020
売り出したら買っちゃいそうです。
これはバトラーがいつもYoutubeチャンネルでコンビを組んでいるクリエイターと一緒につくったコマーシャル。バトラーの自宅で撮影したそうです。
リトルフェイス・コーヒー登場!
そんな順風満々のビックフェイス・コーヒーですが、なんと競合が現れたそうです。その名も「リトルフェイス・コーヒー」。
ヒートのアスレティック・トレーナーのブランドン・ギリアムがはじめたそうです。こちらも店は自分のホテルの部屋で、自分でバブル用に持ってきたフレンチプレスでコーヒーを入れているとの事。ブラックコーヒーだけで、料金は5ドル。最初の1杯はタダ。
こちらは、ビデオコーディネーターがコーヒーに20ドルも払えないためはじめたようです。一晩中フィルムをブレークダウンをして編集している彼に、コーヒーを飲んでもらってがんばってもらおうとしているようです。
それに対するジミー:「ちょっとした競争がおきている。でもそれはそれで楽しい。私の方があっちよりももっと稼いでいる。それは言っておきたい。ビッグファイスはまだいちばんだ。でもまったく問題ない」
ビッグフェイス・コーヒーとチームメイト
「ビックフェイス・コーヒー」のポテンシャルを感じたチームメイトも、バトラーの新ビジネスに乗るために、バトラーにいろいろな提案をしているようです。
ドラギッチは、ブランドマネージャーにもなりたいそうで、スパイスが効いた「ザ・ドラゴン」という名のコーヒーを出すように働きかけているそうです。
バムには別のアイディアがあり、会社の株式を、自分とドラギッチとバトラーで25%、25%、50%で分合うことを提案。しかし、それはバトラーに一蹴されたとのこと。
ルーキーのタイラー・ヒィーロはコーヒーは飲みませんが、搾りたてのジュースがあればいいと思っているそうです。
ジミーとコーヒー
バトラーは引退したらコーヒーショップをやりたいと思っていたそうです。トレイナーのジェームズ・スコットとはいつもコーヒーを買いに行っていて、毎朝コーヒーを飲んでいるそうです。
バトラー:「コーヒーの時間は私たちを人間らしくさせてくれて、バスケ以外の人生のことを話す。そして気づけば、”まじでこのブラジルからのコーヒーは美味い。オレはもともとブラジル人のハーフだからね”(笑)」サッカーが大好きなので、ブラジル人と言っているだけです。ネイマールのことも大好き。
Parça do Jimmy já meteu a fotinha parabenizando o Big Face Coffee. MITO! pic.twitter.com/YwrGlE3UP9
— HeatlesBR 🇧🇷 (0-1) (@HeatlesBR) September 28, 2020
今では、バトラーの元には全国のコーヒー豆の業者からコーヒー豆が送られて来ているそうです。ある業者は「バトラー・ブレンド」までつくって送って来たとの事。飲んでみたいですね。ジミーのエージェントにかかってくる電話の10本中7本は「ビックフェイス・コーヒー」がらみの事だそうです。
そして、9/4に「ビックフェイス・コーヒー」の商標登録にも出願しています。
It must be the coffee.
Jimmy Butler, owner of Big Face Coffee (and three new trademark applications), headed to the NBA Finals.#jimmybutler #JimmyBuckets #NBAFinals pic.twitter.com/ZRDgU8GXjB
— Josh Gerben (@JoshGerben) September 28, 2020
ロゴ、名前、Tシャツや帽子等のアパレル、コーヒーカップ、他にも、コーヒー豆、ティー、スナック類、スコーンやマフィンなどのベイク類、野菜やフルーツ、ソーダやビール等のコーヒー以外のドリンクなどを対象にしています。
ロゴが変わってもいいように名前「BIG FACE COFFEE」と「NO I.O.U’S」も同時に出願。
すでに3人が「BIG FACE COFFEE」の商標登録を出願していたとのこと。
競合に「リトルフェイス・コーヒー」が現れてバトラーを困らせないために、そちらの名前の商標登録も申請しているとの事です。
NBAとコーヒー
NBA選手たちの中には、コーヒーを飲むとプレーがよくなるという人もいます。JJ・レディックは試合前の食事と一緒にコーヒーを飲んでいるそうです。
デミアン・リラードも、試合前にコーヒーを飲むとシャープになり集中力が増すと言っています。
引退したボリス・ディアウはエスプレッソマシーンを持ち歩いていて、ニックネームは「ザ・ボリスタ」と言われている程のコーヒー好き。
ジミー・バトラーも「もう2度とチームメイトにはコーヒーをタダであげない」と言っていましたが、状況も状況なので、試合前にチームメイトみんなに無料コーヒーを振舞って戦いに備えてもいいのかもしれません。それで優勝できれば(健闘すれば)すごいPRになりますね。
参考サイト:NBA Playoffs: Jimmy Butler and the Miami Heat are in barista battle
サムネイル画像:Photo by AFP