2020−21シーズンも無事に終わり、オフシーズンに突入しました。フリーエージェンシーはもう来週です!トレードももう始まってウェストブルックがレイカーズにトレードされました!そのフリーエージェンシーやトレードをより楽しむために、各チームのキャップ状況をまとめました。
*7/30時点の情報になります。
来シーズンのベースになる数字は以下の通りです。
2021-22シーズンのキャップベーシック:
- キャップ:約112.41億円
- タックス:約136.60億円
- エプロン:約143億円
- ノンタックスペイヤー・エクセプション:約9.53億円
- タックスペイヤー・エクセプション:約5.88億円
- BAE:約3.73億円
- 10年選手のマックス:約39.34億円
- 7~9年:約33.72億円
- 0~6年:約27.28億円
マックスキャップルーム(3チーム)
何もせずにマックス契約ができるキャップルームを持っているのはニックス(約53.5億円)、スパーズ(約48.6億円)、サンダー(約33.6億円)だけです。
ニューヨーク・ニックス
ニックスは、8人でサラリーが約58.84億円になり、キャップまで約53.5億円。10年マックス選手が狙えます。とはいえ、10年選手でスター選手FAは、36歳のクリス・ポールやケガをしてしまったカワイくらいです(2人ともオプトアウトすれば)。
このFA市場でその次のレベル(MLE以上、マックス以下)の選手には、デマー・デローザン、マイク・コンリー、カイル・ラウリーがいます。ティム・ハーダウェイ、デニス・シュルーダー、エヴァン・フォーニェ、ウィル・バートン、スペンサー・ディンウィディーたちもここに入るでしょう。ニックスは、PGとシューターを探していて、RFAのロンゾ、FAではフォーニェとディンウィディーを狙っているといった情報も出ています。
FA市場があまりにも干上がっているので、ニックスは今年も1年契約を増やしてキャップスペースを守って、来年のFAに狙いを変えることもできます。 昨シーズンはかなり忍耐強く大きく動かなかったので、今年もそれを続ける可能性もあります。
ニックスは、オールスター&オールNBA&MIP受賞する大活躍でニックスをプレーオフまで引っ張ったジュリアス・ランドルの契約延長もできます。ニックスはランドルに4年で約106億円の契約延長をオファーできます。しかし、ランドルは来シーズンまで待てば、ニックスと5年で約201億円の契約ができます。この差を見れば契約延長はせずに来年ニックスと再契約するのではないでしょうか。
デリック・ローズ、アレック・バークス、レジー・バロック、ナーレンズ・ノエルがFAです。ローズはブルズも興味を示していると言われており、ニックスは彼と再契約できるでしょうか。
サンアントニオ・スパーズ
スパーズは10人で約63.7億円になり、キャップルームが約48.6億円あります。とは言え、スパーズは金があるからと言って、むやみに相場より高い金額で選手と契約するようなことはしなそうです。スター選手獲得というよりも、若い選手が多いのでデベロップに主眼を置くのではないでしょうか。
FAは、デマー・デローザンとルーディー・ゲイ、パティー・ミルズ、トレイ・ライルスです。
32歳のデローザンは、勝つために優勝候補に行きたいと言っているので戻ってはこなそうです。パティー・ミルズはスパーズに戻って来そうな感じがします。ただ、約15億円で4年契約を提示された場合、移籍するかもしれません。
オクラホマシティー・サンダー
サンダーは15人で約78.7億円(3人のルーキー含む)です。ケンバがいなくなればルームはもっと大きくなります。 もし2021~22シーズンにケンバは調子をあげることができなければ、ケンバは夏にプレーヤー・オプションを行使してサンダーに残るでしょう。 サンダーはケンボのケガを治しつつ、彼の価値を高めてトレードするつもりかもしれません。
SGAの契約延長も可能です。マックスは5年で約168億円になりますが、どうするのでしょうか?
再建中のサンダーがキャップルームを使ってFAのベテランを狙って大きく動くことはないでしょう。その変わり、今年豊作と言われているドラフトで大きく動くことが予想されます。そのために若い選手と指名権の弾はかなり多く、2027年までに1順目が18、2巡目も18あります。
また、サンダーはトレード・エクセプションが8つもあり、その中でもかなり大きなエクセプションが以下になります。
- ウーブレのTEが約14.3億円(8/6に切れる)
- アダムスのTEが約27,5億円(8/9に切れる)
- ガリナリのTEが約10億円(8/9に切れる)
- アリーザのTEが約12.8億円(2/3に切れる)
これらのルームやエクセプションを使ってケンバのような大きくて動かせない選手を引き受ける変わりに、更に指名権を積み重ねるのでしょうか。この問題はチームには不良債権のような選手はもう多くなく(ロケッツのジョン・ウォールの約44.3億円?)、サンダーがどのようにルームとエクセプションを使っていくか興味深いです。若い選手を取るために、大きなルームを使って他チームのRFAにオファーシートを出してくるかもしれません。
マックスほどはないがキャップルームがあるチーム(2チーム)
ダラス・マーヴェリックス
マーヴェリックスは、10人で約88.64億円で約23.7億円のルームがありますが、もしジョッシュ・リチャードソンが約11.6億円のプレーヤー・オプションをオプトアウトすれば、キャップスペースが約35.3億円になり、9年までの経験がある選手とマックス契約を結べます。その場合、ハーダウェイ、レディック、ボバンはいなくなります。ただ、そんなマックス級も選手は9年目のカワイ・レナードしかいませんが…
ルカはこの夏ルーキースケールをマックスで延長すると思われます。ルカはオールNBAに選ばれているので、ローズルールが適応され、5年で約200億円になります。内訳は、約34.7億、約37.5億、約40.3億、約43.1億、45.9億円です。テイタムが4+1をもらっているので、すでにNBAトップ10級のルカも間違いなく5年目はプレーヤー・オプションがつくでしょう。
マブスはルカに続くボールハンドラーを探していると言われており、ラウリー、コンリー、ディンウィディーを追っているという噂もあります。しかし、最優先はティム・ハーダウェイの再契約だと言われており、約20億~約25億円の契約になるのではないでしょうか。そうなると、ルカのマックスもジェイレン・ブランソンの契約延長も入ってくる来シーズンからのキャップがなくなり、スター選手を獲得するにはクリスタプス・ポージンギスの約33.8億円をトレードする以外になくなります。
私はメンタルにチャレンジしてくるスタイル(心理戦争と呼ぶ人すらいる)のキッドとプライドの高いKPの相性は良くないと思っているのですが、どうなるのでしょうか。チームづくりもですが、チームケミストリーも気になります。
また、ファンとルカのお気に入りのボバンもFAです。
シャーロット・ホーネッツ
ホーネッツは12人で約92億円で、キャップまで約25億円(デヴォンテ・グラハムのキャップホールド含まず)。マックス契約できるスペースはありません。ノン・ギャランティーのマーティン双子とマクダニエルをカットすればいけますが、3人とも良い活躍をしていた&マックスに相応しい選手は残っていないので、彼らはキープするのではないでしょうか。この場合、RFAのデヴォンテ・グラハムとFAのマリック・モンクを歩かせることになります。
約25億円+MLEでラメロのPnRの相棒になれるCを探すのが大きな課題です。キングスのリショーン・ホームズが狙い目ではないでしょうか。キャブスのRFAのジャレット・アレンにオファーシートを出してもちょっかい出してもいいですし、サンダーのトニー・ブラッドリーも若い選手の成長曲線に合って良さそうです。アンドレ・ドラモントはどうでしょう?すでにナーレンズ・ノエルに興味があると伝えられています。
マリック・モンクは昨シーズンローテーションに入り活躍しました。クオリファイン・オファーをしなかったためFAです。ホーネッツは彼をキープしたいところですが、何年いくらで契約するのでしょうか、
ちなみにニコラス・バトゥームのサラリーをストレッチしており、来年から2年間約9億円づつキャップに残ります。
その気になればキャップルームを空けられるチーム(2チーム)
トロント・ラプターズ
ラプターズはカイル・ラウリーと再契約せず、ノン・ギャランティーのクリス・ブシェー、アーロン・ベインズ、ロドニー・フッド、ポール・ワトソン、デアンドレ・ベンブリーをウェイブすれば約25億円のルームを空けられます。これはゲーリー・トレントの約4.7億円のキャップホールド含みます。
カイル・ラウリーのサイン&トレードもあり得ますが、相手のアセット次第でしょう。シクサーズ、レイカーズ、マヴス、ペリカンズ、ヒートがラウリーに興味を持っていると言われています。
ビックがいないので、キャブスのRFAのジャレット・アレンにも興味を持っていると言われています。オファーシートを出すかもしれません。
また、1番大きな課題はプレジデントのマサイ・ウジリと再契約をするかです。ドラフトもFAも近づいてきましたが、何のニュースもありません。ドラフト・コンバインではまるでプレジデントのように振舞っていたとのことなので、再契約は間違いなく、詳細を詰めているところなのかもしれません。
マイアミ・ヒート
ヒートは、ヴォクター・オラディポのバードライツを捨て、ケンドリック・ナン、アンドレ・イグォダラ(約15億円)とゴーラン・ドラギッチ(約18.4億円)のチーム・オプションをデクラインすれば、約25.2億円のルームを空けれます。これにはダンカン・ロビンソンの約4.73億円が含まれていて、ジミー、バム、ヒィーロ、アチウワ、オクパラ、ロビンソンの6人のサラリー+ライアン・アンダーソンのストレッチした約5.2億円を合わせた数字です。
また、若い選手にも恵まれているので、フリーエージェンシーだけではなく、トレードも注目するチームです。
ジミーの親友のカイル・ラウリーと契約するのでしょうか。オラディポとゴラギッチはミニマムなど安く短い契約でキープするのもありだと思います。
また、ジミーと言えば、契約延長が可能です。数字的にはトップレベルの成績を残し、ケガもなかったため、今のうちに契約延長をしたいでしょう。契約延長は4年で約181億円で、契約の最終年の2024-25シーズンにはジミーは36歳になっており、約50.3億円のサラリーになります。ちょっと怖い数字ですね。
この契約延長のために、ジミーはこの夏はケガができません。それが東京オリンピック辞退の理由のひとつかもしれません。
キャップルームを空けるのはあり得そうもないチーム(10チーム)
メンフィス・グリズリーズ
グリズリーズは、ジャスティス・ウィンスロー(約13億円)のチームオプションをデクライン、ジョンテイ・ポーターのノン・ギャランティーをウェイブすれば、13人で約24.65億円のルームがあるような状態で、上のカテゴリーの「その気があればキャップルーム空けられるチーム」に入っていました。
しかし、ペリカンズのトレードでヨナス・ヴァランチュナスを出して、スティーヴン・アダムス(約17億円)とエリック・ブレッドソー(約18.1億円)をトレードしました。そのため現在は15人で約2568万円のキャップルームに変わっています。もちろんウィンスローのオプションはデクラインです。
このトレードで、グリズリーズは実質そのキャップルームを使ってドラフト17位から10位にあがったことになります。そもそもフリーエージェントがいない中、その中でもトップのFAがメンフィスを選ぶようなことはあまりありません。その辺りもこのトレードに影響していそうです。ドラフトに定評があるグリズリーズはウィングのザイアー・ウィリアムスをドラフトしました。
ジャレン・ジャクソンJr.と契約延長もできますが、ケガから復帰したばかりなので様子を見るでしょう。彼は2022–21シーズンが終わればRFAになります。
フェニックス・サンズ
サンズは、もしプレーヤー・オプションのクリス・ポールがオプトアウトすれば約27億円のルームが生まれます。10人で約128.6億円になり、タックスまで約7億円。
ファイナルズへ行ったばかりですが、課題も多く、クリス・ポールの再契約/契約延長(くわしくはこちらを見てください)、プレーオフで活躍したデアンドレ・エイトンの契約延長、ミケール・ブリッジスも契約延長が可能、キャメロン・ペインとの再契約、来年復帰しないであろうダリオ・サリッチの変わりのスモールボール・ビック/エイトンの控えの契約などやることが盛りだくさんです。また、可能であれば、ブッカーとCP3に次ぐ3人目のスコアラーが必要だと思います。
エイトンは、マックスで5年で約168億円のルーキースケール延長が可能です。さすがにマックスとまではいきませんが、約25億は行くのではないでしょうか。ブリッジスも約20億円は行くと言われています。これにクリス・ポールを約30億円としても、9人で約151億円になり、タックスの約140.7億円を超えてしまいます。
オーナーのロバート・サーヴァーはケチだと言われていますが、このファイナルズまで行ったチームをどこまでキープするかはサーヴァー次第です。何かやらかしてしまう可能性も無きにしも非ず。金をセーブするためにこのままエイトンとブリッジスの契約延長はしないで様子を見るかもしれません。サンズファンにとっては今年と来年が最も大事な夏になりそうです
ニューオリンズ・ペリカンズ
ペリカンズは、もしRFAのロンゾ・ボールとショッシュ・ハートが出ていけば、11人で約77.2億円になり、約35.1億円のルームが生まれます。ペリカンズは、ロンゾへの高すぎるオファーシートにはサインせずに、ベテランPGのカイル・ラウリーを狙っているという噂がありますが、どうなるのでしょうか。
来シーズンの終わりにはザイオンの契約延長の話が出てくると思います。キャップスペースはなくなってしまうので、今回ブレッドソー(ノンギャランティーですが)とアダムスのサラリーを今年までのサラリーのヴァランチュナスに変えれたのは大きいと思います。
ザイオンはシューターがいないことに不満だそうで、そのためこの夏はシューター探しとボールハンドラー探しに重きが置かれるでしょう。
VPのグリフィンはキャブス時代にレブロンのまわりにシューターを揃えたのと同じように、ポイント・ザイオンのまわりにシューターを揃えたいところです。ザイオンはまだレブロンレベルに達していないのでニューオリンズにそのような需要が高く供給が低い選手を集めるのは難しいかもしれません。
アトランタ・ホークス
ホークスは、もしRFAのジョン・コリンズが出ていけば、約20億円のルームが生まれます(クリス・ダンのプレーヤーオプション含む)。約25億円で契約できれば、MLEもフルで使ってタックスに入らずに済むでしょう。この夏にトレ・ヤングとのルーキースケール契約を延長すると思われるので、ルームが使えるのはこのオフシーズンで最後になるかもしれません。
ルー・ウィリアムズがいなくなるので(仮に戻ったとしても)、バックアップPGを補強したいですね。
クリーブランド・キャヴァリアーズ
キャブスは、もしRFAのジャレット・アレンが出ていけば、11人で約15.4億円近くのルームが生まれます。アレンとは契約延長をすると言われていますが、タイプ的にはプレーオフではクロージング・ラインアップに入れないであろうCタイプなので、どこまで払うかが気になります。ホークスのカペラや、ヴァランチュナス、アダムスをベースにして約18億円前後が妥当だと思いますが、約20億円以上は払い過ぎのような気がします。
また、コリン・セクストンのルーキースケール契約延長もできます。このマックス近くなるであろうサラリーを払いたくないために、セクストンを売りに出しているのではないかと言われています。
キャブスには、ケヴィン・ラヴもいます。もしドラフトでエヴァン・モブリーを指名すれば、彼のプレー時間はかなり減ってしまいます。どこか引き受けてくれるチームを見つけられるでしょうか。アセットを積めばサンダーが引き受けてくれそうです。アル・ホーフォードルートになりますね。
他には評価が高いラリー・ナンスもトレードするか注目されています。
シカゴ・ブルズ
ブルズは、ノンギャランティーのサデアス・ヤングとトマス・サトランスキーをウェイブし、RFAのラウリ・マーカネンを歩かせれば、約41.6億円が空きます。その場合、ヴチェヴィッチ、ラヴィーン、アミヌ、ウィリアムス、ホワイト、ブラウンの6人しか残りません。
ザック・ラヴィーンと契約延長ができますが、おそらくラヴィーンは延長せずに、バードライツで再契約するでしょう。
契約延長は今の約19.5億円の20%あがった金額の約23.4億円ではじまる4年契約になるので、約105億円になります。
2022シーズンに再契約する場合は、5年で約201億円が可能です。また、契約から3年たったので契約再交渉ができます。もしブルズにキャップスペースが約14億円あれば、ラヴィーンのマックスの約33.6億円までの契約が可能になり、それに4年の契約延長を加える手もあります。そうなると、合計が約194.8億円になり、単純に契約するよりも約90億円多くもらえます。
ラヴィーンは来シーズンの再契約まで待つのかもしれません。今26歳の彼にとって、これが最後の大きな契約になるのは間違いありません。プレーオフにまだ行ったことがないラヴィーンは金よりも勝利を求めるかもしれません。この夏は、ブルズはオールスターのラヴィーンに出ていかれてしまわないようになんとかしなければいけません。
デトロイト・ピストンズ
ピストンズは、RFAのデニス・スミスが出ていけば、キャップスペースが約12.3億円空きます(トレードダウンしてルーキーが2人+アセットが増えない限り)。若手10人しかいないのに、それだけサラリーキャップが高いのは、ブレイク・グリフィンにまだ約29.7億円を払っているからです。ストレッチしているのはグリフィンだけではなく、ドウェイン・デッドモンの約2.8億円、ザイアー・スミスの約1億円もあります。そうは言ってもキャップスペースは健全です。
ヒューストン・ロケッツ
ロケッツは、RFAのDJ・ウィルソン、ケリー・オリニク、チーム・オプションのブラッドリーを歩かせれば約5.8億円のルームが空きます。ノンギャランティーのテイトとマーティンはキープでしょう。
ジョン・ウォールの約44.3億円が大きいですね。バックコートのスターターはどうなるのかも気になります。ウォールがベンチになったりして…
チームの成長曲線とは合わない約18.2億円のエリック・ゴードンはトレードされるのではないでしょうか。FAのケリー・オリニクも他チームへ行きそうです。
オーランド・マジック
マジックは、オットー・ポーターを歩かせれば、12人で約7.1億円のスペースが空きます。再建中なので、2022年にキャップスペースを空けてスター選手を狙う感じでもありませんし、若い選手や指名権のトレードができれば良さそうですね。
ロスターも若く、マーケル・フルツ、コール・アンソニー、RJ・ハンプトン、ジョナサン・アイザック、モ・バンバ、ウェンデル・カーター、チュマ・オケケと揃っていて、これに今年のドラフトのルーキー2人が加わります(おそらく)。中でもRFAになるカーターとバンバを見極めるシーズンになるでしょう。
来シーズンに契約が終わるゲーリー・ハリスの約20.4億円は何かに変えないといけません。
サクラメント・キングス
キングスは、FAのリショーン・ホームズと再契約しなければ、約7.89億円のルームが空きます。それで9人です。しかし、バードライトがあるので、このオフシーズンのトップCであるホームズとは再契約したいところです。
また、守備に課題があるバディー・ヒールドや、バグリーはキングスから去った方がいいというSNSの投稿にイイネをしたマーヴィン・バグリーもトレードされるのではないかと言われています。そのため、ルーキースケール契約延長ができるバグリーとは契約延長しないでしょう。ヒールドはレイカーズやシクサーズとのトレードの噂が流れています。
ウィングが足りないので、ハークレスと再契約するか、バグリーやヒールドのトレードでいい選手を連れてくるかしないといけません。
キャップ以上、タックス以下(8チーム)
このカテゴリーに入るチームのメインのチームづくりの方法はMLEやトレードになります。
ボストン・セルティクス
セルティクスはケンバのトレードで約9億円削りましたが、12人でタックスまで約13億円。さすがにフォーニェはMLEレベルの契約をするとは思えないので、セルティクスはエヴァン・フォーニェと再契約したらタックスは超えるでしょう。
ビックが多いので、トリスタン・トンプソンを控えの安いボールハンドラーに変えたいところですが(タックスもかわせる)、上手く行くでしょうか。最悪このままでも、クロージング・ラインアップは、スマート、フォーニェ、ブラウン、テイタム、ホーフォード(マッチアップ次第でタイムロード)と出来ているので、控えのボールハンドラーはプリチャードにがんばってもらえば、なんとかシーズンを乗り切れそうです。
デンバー・ナゲッツ
ナゲッツは、ウィル・バートンがオプトアウトしました。ジャマイカル・グリーンもオプトアウトして他チームと契約すれば、ナゲッツは10人で約103億円になり、約9.4億円のキャップスペースが生まれます。
ウィル・バートンとナゲッツ、グリーンとナゲッツの間にはお互い興味があると言われており、FAがはじまり次第交渉をすると言われています。
ACL手術をしたジャマル・マリーの復帰は、早ければ来シーズン後半になり、その時にどのような状態なのかわかりません。ヨキッチのプライムを無駄にしてしまいますが、アーロン・ゴードンとの契約延長や再契約を見据えて、2022-23シーズンに狙いを定めたキャップワークをしてもいいかもしれません。
この夏の注目は、マイケル・ポーターのルーキースケール契約延長をするかです。そして、もしするのであれば、どれだけ大きくするかです。もし彼のケガが心配であれば、シクサーズがエンビードとルーキースケール契約延長をした時のように、ケガのプロテクションを契約に盛り込む方法もあります。
インディアナ・ペイサーズ
ペイサーズは、12人で約121.9億円でタックスまで約14.6億円です。ロスター的には安定をしているので、キャップワークがむずかしいチームではありません。ダグ・マクダーモットがFAなので、スペースをつくれる彼をMLEで連れもどすかどうするのかも注目要素です。
オールスターのサボニスとマイルス・ターナーの共存が課題になり続けており、彼らを新ヘッドコーチのリック・カーライルがどう使うのかに注目です。もし共存できなければ、トレードもあり得るでしょう。今ならサボニスの価値はマックスなので、大きなリターンを得られるでしょうが、守備もできスペースを広げられるマイルス・ターナーも人気なようです。どちらをトレードするのでしょうか。
ペリカンズとホーネッツの間で、ターナーのトレード交渉をしているそうです。
ミネソタ・ティンバーウルブス
ウルブスは、12人で約131.2億円でタックスまで約5.3億円です。RFAのヴァンダービルトのキャップホールドは入れていません。タックスまであとわずかなので、あまり偏ったトレードはできなそうです。
トレードは、2021-22シーズンで契約が切れる約17.8億円のリッキー・ルビオ、モノにならなかったジャレット・カルヴァーらの名前があがっています。→ルビオがキャブスにトレードされ、約13億円のトゥリーン・プリンスをました。これでウルブスは約5億円節約できて少し楽になったので、MLEの一部を使えそうです。
課題はPFの補強でしょう。 RFAのジョン・コリンズやベン・シモンズに興味があると言われています。
フィラデルフィア・セブンティーシクサーズ
シクサーズは、11人で約132.1億円とタックスまで約4.5億円です。2巡目指名権を2つ出して獲得したジョージ・ヒルのノン・ギャランティーの約10億円は入れてあります。
約33億円のベン・シモンズのトレードがすでに盛り上がっています。ハーデンで一度市場に出てしまっている&プレーオフでのフリースローやダンクの問題とそれに関するエンビードからの否定的なコメントがあり、シモンズが来シーズンの開幕でシクサーズのユニフォームを着ているかは微妙です。
シモンズにはキングス、キャブス、ウルブスが興味あると言われていますが、プレジデントのモリーはシモンズの見返りにオールスターを欲しがっているとのこと。そのため、エンビードにフィットしそうなブレイザースのCJ・マコラムの名前があがっています。しかし、モリーはマコラムではなくリラードを狙っているのではないかと言われています。
また、シクサーズにとってシモンズのトレードが難しいのは、彼の市場価値は最低を記録しており、またリーグ全体の状況も逆風です。シモンズよりはるかに評価が高いデミアン・リラードとブラッドリー・ビールの状況が流動的で、他チームが彼らがどうなるのか様子を見ようとしているからです。シモンズにトレードアセットを使ってしまって、彼よりも勝利に貢献できるリラードやビールを取り損ねてはいけません。リラードやビールの様子がわかってくる1月や2月に動いてからのトレードになるかもしれません。
そして、シクサーズのフランチャイズプレーヤーでMVP候補になる活躍をしたジョエル・エンビードの契約延長が可能です。エンビードはオールNBAに選ばれているので、2023-24シーズンからはじまる4年で約190億円のスーパーマックス契約延長が可能です。ケガをしがちなエンビードにシクサーズはスーパーマックスをオファーできるのか?
エンビードやシモンズと比べると地味なディールですが、2巡目指名権を使って獲得したジョージ・ヒルの約10億円の契約が8/3を過ぎればフルギャランティーされます。
ポートランド・トレイルブレイザース
ブレイザースは8人で約119.22億円でタックスまで約17.3億円。余裕があるように見せますが、ノーマン・パウェルと再契約すれば全部すっとぶ金額です。
RFAのザック・コリンズは足首の手術で、オファーシートは見込めないでしょう。1年契約でブレイザースに戻りリハビリするのもありだと思います。メロはFAですが、新ヘッドコーチのビラップスはナゲッツとニックスでメロとチームメイトだったので、ブレイザースに戻ってきて2人が一緒になる姿を見てみたいです。
いちばん大きな問題は、デミアン・リラードが球団のやり方に不満を持っていることでしょう。チームUSAではトレード要求をしようと考えているとまで言っています。その場合は、契約したサラリーはいらないとまで言っているそうです。その理由は、リラードは契約がまだ4年残っているので、希望していないトレード先のチームに「来年は契約しないからトレードしない方がいいよ」と言えないので、交渉立場が相当悪くなってしまうからです。怒ったブレイザースがサンダーにトレードしないとも限りません。なので、契約を一度ゼロに戻してしまうとの考えなのでしょう。リラードレベルならマックスをもらえるはずです。
ブレイザースはリラードに、リラードは今のロスターでは優勝できないと考えていますが、球団はノーマン・パウェルのフルシーズンと新ヘッドコーチのチャンシー・ビラップスの手段で十分に優勝を狙えると思っているようで、両サイドの温度差が感じられます。また、リラードは31歳という若くない年齢も気にしているようです。かつてのウルブスとケヴィン・ガーネットのような関係ですね。
ブレイザーズは球団の本気度をスーパースターのリラードに示すために何か動かなければいいけません。バックスがジュルー・ホリデーを獲得したトレードのような大胆な動きが必要だと思われます。CJ・マコラムがトレード候補になるでしょうか。
ワシントン・ウィザース
ウィザースはレイカーズにウェストブルックをトレードし、カイル・クズマ、オプトインしたモントレズ・ハレル、KCPをトレードしました。これで10人で約110.26億円になります。これにドラフトで得たルーキーの約3.3億円とアーロン・ホリデーの約3.98億円をプラスすると約117.54億円になります。 これにはイライジャ・ブライアントと31位指名のアイゼィア・トッドは入っていません。タックスまで余裕があるので、MLEやBAE、それにウェストブルックのトレードで得た8.5億円のトレード・エクセプションが使えます。
ガードの層が薄いので、ガードを揃えなければいけません。
ビそして、2022シーズンにFAになれるブラッドリー・ビールのトレードをするか注目されています。ビールの中では勝利と忠誠の間で揺れているようでしたが、バケーションも家族ぐるみで行くほど仲の良いKCPが来るのでトレード要求はしないのではないでしょうか。そしてもし、ビールがウィザースに残って優勝を狙いたいと言うのであれば、ビールの契約延長は避けて通れないでしょう。
ビールはこのオフシーズンに4年で約181.5億円の契約延長ができます。もし来年の夏まで待てば5年で約235億円の再契約ができます。
また、八村塁も契約延長がかかったシーズンになります。クズマなどポジションが被る選手が増えてきたので、新ヘッドコーチのアンセルドに使ってもらえるようにアピールし続けて行って欲しいです。
ロサンゼルス・レイカーズ
レイカーズは、レブロン、アンソニー・デイヴィス、ラッセル・ウェストブルックの3人で約120.75億円とキャップを超えています。これにマーク・ガソルとルオル・デンのストレッチした約5億円を加えると4人で約128.44億円になります。タックスまで約8億円程度。ここから10人と契約しなければいけません。
しかし、RFAのタレン・ホートン・タッカーのオファーシート、デニス・シュルーダーやアレックス・カルーソとの再契約など課題が残っています。シュルーダーはレイカーズからの4年で約84億円の契約延長オファーを断っていて、約100億~200億円の契約を希望しているそうです。レイカーズがそれを払うとタックスをかなり超えてしまいます。また、彼は自分の役割に満足していないというレポートもあり、シュルーダーを巡っていろいろ動きがありそうです。
アレックス・カルーソは引く手数多だと思われます。ただ、キャップがないレイカーズは、自らバードライトトラップにハマりに行き、カルーソとTHTのサラリーは相場以上で払うしかありません。
キャップを超えているため、クオリティーあるベンチ選手を集めるために使えるエクセプションがMLEしか残されていません。シュルーダーのS&Tで多くのロールプレーヤーを得ることもできますが、はたしてキャップがない上のようなチームでシュルーダーを引き受けてくれるところがあるでしょうか?ちょっと厳しそうですね。
現実的には、THT、カルーソ、シュルーダーと再契約して8人で残りの6人はミニマムで行くしかありません。ウェストブルックが来たことにより、さらにシューターの必要性が増しましたが、スペースを空けられるロールプレーヤーを見つけることができるでしょうか。
仮に計算すると、THTに10億、カルーソが10億、シュルーダーが約18億、MLEの約5.8億円、ミニマム6人の9.96億円を足すと14人で約182.2億円になります。昨シーズンもタックスでした。レブロンとウェストブルックの契約が終わるまでタックスが続きそうです。
いずれにしても、レブロンがまだトップレベルでプレーできる間に優勝を狙いに行かなければなりません。優勝を狙うなら、金はいくらかけても良いのではないでしょうか。オーナーもジニー・バスもタックスのことは理解しているはずです。
タックスをすでに超えているチーム (5チーム)
スモールマーケットのチームが2つも入っています。NBAも時代が変わった感があります。
ブルックリン・ネッツ
ネッツは、7人ですでに約154.14億円でタックスを超えてしまっています。スペンサー・ディンウィディーとブルース・ブラウンのキャップホールドと今年のドラフト選手を合わせると10人で約179.97億円で、タックスを約43億円以上超えています。ディンウィディーは他チームと契約しそうなので、彼が出ていくと9人で約163.7億円になります。エプロンもかなり超えているため、ディウィディーをS&Tで出してトレード・エクセプションを得るという手もありますが、ディンウィディーのサラリーを吸収できるチームを探すのが大変そうです。
また、ビックスリーの契約延長も可能です。
- ケヴィン・デュラントはシーズン前に33歳になるため、38歳ルールにひっかかる5年契約延長はできません。4年で約197.7億円
- ジェームズ・ハーデンは3年で約161.1億円
- カイリー・アーヴィンは4年で約181.6億円の契約延長です。彼は2022年の夏にマックスの5年で約235億円の契約延長が可能になります。
ゴールデンステート・ウォリアーズ
ウォリアーズは、ドラフト指名選手2人を入れて13人、サラリーは約172.74億円になり、タックスは約36.14億円超えています。リピータータックスに入り、そうなるとサラリーとタックス合わせて約323.63億円になります。
そのため、新戦力獲得はMLE、トレード、ウーブレのサイン&トレードを通してしかできませんが、現状エプロンから約30億円以上出てしまっているので、S&Tでの補強は厳しいでしょう。本来であれば、ウーブレをキャップのあるチームにトレードしてトレード・エクセプションを得たいところ。
ウーブレが戻ってこないとすると、ウィングの補強も大事になってきます。
そして、ステフ・カリーの契約延長が控えています。4年で約215億円。これが実現すると、カリーはNBA史上はじめて200億円以上の契約に2回連続でサインした選手になります。
ロサンゼルス・クリッパーズ
クリッパーズは、11人で約152.5億円でタックスは約15.89億円超えています。サラリーとタックスを合わせると約184.1億円。この数字はカワイの約39.3億円のキャップホールドとイバカのオプトインのサラリーが入っています。
来シーズンのクリッパーズは、ACLの手術をしたカワイ抜きでレギュラーシーズンを戦わなくてはいけないかもしれません。イバカも腰の手術をしているのでどこまで活躍できるのかわかりませんし、現状はプレーオフのようにポール・ジョージだけが頼りです。
戦力を補強しようとしても、サラリーキャップがないため厳しそうです。このままいけば激戦のウェストではプレーオフよりもプレーイン候補に入ってしまいそうです。レブロンとADとウェストブルックのレイカーズ、ウェスト王者のサンズ、ジャズ、ナゲッツ、ウォリアーズ、ブレイザース、グリズリーズ、マーヴェリックスもいます。ウルブス、スパーズ、キングスもオフシーズン次第では強くなるかもしれません。最悪、プレーオフには行けない可能性もあります。
主なFAはレジー・ジャクソンとニコラス・バトゥーム。ジャクソンにはアーリー・バードライツが使え、バトゥームと再契約するならMLEを使えます。しかし、プレーオフで活躍をしたジャクソンは他チームからもより大きなオファーがありそうです。はたしてアーリーバードライツの約10億円で再契約できるでしょうか。
ACLの手術をしたカワイはプレーヤー・オプションがあり、オプトアウトすることもできます。詳しくは次に予定しているFAプレーヤーの記事で詳しく取り上げますが、その場合は4年で約177.2億円の再契約ができます。カワイにとって最もサラリーを多くもらえるやり方は、今年はオプトインして来年5年約237.7億円のマックス契約を結ぶ事です。
ミルウォーキー・バックス(マーケットサイズ25位)
バックスは、8人で約140億円とタックスを約3.45億円超えています。バードライツのあるPJ・タッカー、FAのポーティス、フォーブスのサラリーは入れていません。
バックスは、シーズン中にトーレイ・クレイグを放出したりしてタックスを躱そうとしていましたが、優勝によりジュルー・ホリデーの約1億円のボーナスが発生してしまい、タックスチームになってしまいました。そのため、2021-22シーズンはリピータータックスチームになります。
ポーティスはプレーヤーオプションで、大きなオファーがきたらそちらに行ってしまうかもしれません。2021–シーズン、ポーティスは他チームから約10億円以上のオファーを受けていたそうですが、勝つためにバックスの約3.6億円を選んだそうです。優勝をした今、タックスに入ってなるべくサラリーをセーブしたいバックスよりも、より良いオファーをしたチームへの移籍も考えられます。
PJ・タッカーとの再契約もしたいところでしょう。36歳で2年しか契約オファーできませんが、優勝したチームのスターターとして約15億円くらいの2年契約をしてあげても良いのではないでしょうか。
またヤニスの兄のタナシスがRFAです。オファーシートはないと思いますが、もしあった場合、どこまでマッチするのか気になります。
ホリデーのバックアップPGやビックの控えが必要です。
ユタ・ジャズ(マーケットサイズ23位)
ジャズがタックスチーム!バックスとジャズとスモールマーケットチームが新オーナーの元がんばっています。ジャズは13人で約137.14億円とタックスを 約5426万円超えています。マイク・コンリーのキャップホールドを入れていないので、コンリーと再契約するのであれば、タックスはこれよりもハネあがります。この状況でコンリーレベルの戦力をエクセプションで獲得することができないので、コンリーと再契約するのではないでしょうか。引く手数多だと噂されているので、高いサラリーでの再契約になるかもしれません。
コンリーのマックスは5年で約228億円になります。もう33歳なので、さすがにマックスはないと思いますが、約30億円近くの短期契約になってもおかしくはありません。3+1で約100億円も現実的な数字ではないでしょうか。
デリック・フェイヴァースを売りに出しているとも言われています。タックスを少しでも下げるためなのか、プレーオフで勝つためなのか、ボージャン・ボグダノヴィッチとジョー・イングルスのトレードも噂されています。特に2021-22シーズンは34歳で契約が最後の年のイングルスを他の選手に変えても良さそうです。