ドノヴァン・ミッチェルのトレード

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ニックスへのトレードは間違いないと思われていたドノヴァン・ミッチェルがなんとキャヴァリアーズへトレードされました。しかもキャヴスは先週(9/22の週)の後半に交渉を降りていたと言われていただけに驚きも倍増でした。このニュースをブレイクしたWojでトレードを知った人の中には、それがほんとにWojのアカウントかどうか確かめた人もいるほどです。

しかも、Wojボムのタイミング的にもドラマがあり、ニックスのレオン・ローズがジャズが求めていたRJ・バレットの契約延長を発表した3分後という人生の皮肉さを感じられずにはいられないトレードになりました。

ニックスには指名権も若い有望な選手が多く、他チームと比べてミッチェル獲得で頭をひとつもふたつも抜き出ていたと言われていただけに、なぜニックスはミッチェルを取り逃がしたのか疑問に思う人も多いかと思います。また、ニックスとジャズはミッチェルのトレードで長い間交渉を続けており、トレードパッケージの内容も錯綜していました。なぜ圧倒的有利と言われていたニックスがキャヴスに競り負けたのでしょうか?

今回はジャズとニックスの決裂してきた交渉内容から、なぜジャズはキャヴスをトレード相手に選んだかまでまとめました。

トレード内容

ジャズとキャヴスのトレードの詳細です。

キャヴス獲得:

  • ドノヴァン・ミッチェル

ジャズ獲得:

  • オチャイ・アバジ
  • コリン・セクストン(via サイン&トレード)
  • ラウリ・マーカネン
  • プロテクションなしの1巡目指名権(2025, 2027 and 2029)
  • 1巡目指名権スワップ権(2026, 2028)

時系列的には(すべてアメリカ時間)、キャヴスがジャズとの交渉から8/26(金)に降り、ニックスは8/29(月)までにトレードが決まらなければバレットと契約延長するとジャズに知らせています。8/29(月)までにトレードが決まらなかったため、ニックスはバレットと契約延長。これで彼のトレードが実質不可になったためにジャズとニックスの交渉が終わったかに見えました。しかし、レポートでは、トレードが100%不可能な訳ではなく、ニックスとジャズはキャンプ前に再度交渉に入ると言われていました。その様子を見たキャブスが8/30(火)にジャズに連絡。9/1(木)にトレード合意に達しました。

ジャズとニックスの間の交渉は8/28(日)にはトレードがまとまる直前にまで行ったそうです。これはWojとジェイク・フィッシャーのふたりがレポートしているので間違いない情報だと思われます。フィッシャーは実際にもうすぐトレードが終わるという連絡を受けたそうです。

トレードが終わった後も、レポーターによってトレード交渉の内容がちがっていたりしたので、全貌がわかりづらかったと思います。

そこで、レポーター毎の交渉内容を、彼らの視点などを交えながら比較していきたいと思います。

まずはジャズと言えば、「ジャズはなぜそんなことをしたんだ?」のミームで話題になったESPNのブライアン・ウィンドースト

ウィンドースト

「私はそれが正確な情報だと信じる理由がある」

そう話したのはウィンドーストです。ウィンドーストはトレード後いろいろ探ったそうですが、彼が言うにはニックスのオファーは:
・RJ・バレット+グライムス+2つのプロテクションなしの1巡目指名権

また、ウィンドーストによると、ミッチェルはこのトレードを知った時にゴルフをしていたそうです。

ウィンドースト:「私がどうやってそれを知ったのかは言えないが、彼がトレードの内容を実際に知った時、彼はゴルフコースにいて、モブリー、アレン、ガーランド、ケヴィン・ラヴもトレードに入っていないことを知った時、私は彼がゴルフコースで叫び回っていたのを知っている。彼はゴルフコースを叫んで回った。彼はとてもエキサイトしていた。彼はその瞬間とてもエキサイトしていた。彼は故郷でニックになりたかったと思うが、彼はその瞬間とてもエキサイトしていた」

トレード後のミッチェルのツィート:

Woj

トレードをブレイクしたWojのレポートはどうだったのでしょうか。

ニックスのオファーは:
・RJ・バレット+グライムス+2つのプロテクションなしの1巡目指名権

しかし、ニックスはジャズが望んでいるグライムスをパッケージに入れることをためらい、以下のオファーにしたようです。
・RJ・バレット+クウィックリー+2つのプロテクションなしの1巡目指名権+トップ5プロテクションつきの1巡目指名権

ジャズはこのパッケージに3つの1巡目指名権を求めていたそうです。

これらに関しては、バックスの2025年のトップ4プロテクションの1巡目指名権、2つの2巡目指名権、3つ目のチームからの2つの切れる契約が含まれていたかもしれないとレポートしています。

ニックスのプレジデントのレオン・ローズは、このトレード同時にバレットとの契約延長の交渉もしていて、8/29(月)をジャズとの交渉のデットラインに設定していたそうです。しかし、交渉はまとまらず、ニックスはバレットと契約延長をすることに決めます。

ルーキー契約延長をする選手がトレードされると、「ポイズン・ピル」が発動するのでトレードが非常にむずかしくなります。バレットのケースでは、ニックスから出て行くサラリーは今のサラリーです($10.9M)が、ジャズに入ってくるサラリーは新契約($120M)+今のサラリーの平均金額($26.18M)となるので、サラリーマッチの成立は3つ目のチームを入れないといけなくなり、難易度があがります。NBA史上ポイズン・ピル・トレードは、2008年のデヴィン・ハリスのたった1度しかありません。

バレットが契約延長をすることになり、ニックスとジャズのトレード交渉は終わったそうです。ジャズからして見れば、欲しがっていたバレットが得られないとなれば、交渉する意味が半減します。ミッチェルも契約がまだ3年残っているので、あまり焦る必要もありません。しかし、ニックスは、ポイズン・ピルのサラリーマッチに必要なフォーニェの引き取り手を9/5(月)までに見つけ、またジャズとの交渉を再開するつもりだったそうです。

そして、セリーナ・ウィリアムズの試合を観にNYまで来ていたキャヴスのGMのコビー・アルトマンは、ニックスとジャズの交渉が終わったレポートを見た後にすぐにジャズに連絡をしたそうです。

また、Cleveland.comのフィドーは、ニックスとの交渉が終わった事を知ったアルトマンが火曜の朝にザニックに連絡し、「私たちに何かできることはあるか?これを終わらせるために私たちから必要なものはあるか?」と伝えたそうです。その48時間後に、ジャズはキャヴスのオファーがベストだと考えてアルトマンに連絡をしたそうです。

また、Wojはトレード交渉初期段階で、ニックスは以下のオファーをしていたとレポートしています。
・RJ・バレット+オビ・トッピン+ミッチェル・ロビンソン+3つのプロテクションなしの1巡目指名権

ジャズがこのオファーを拒否したため、ニックスはロビンソンと4年$60Mの再契約をします。

イアン・ベグリー

元ESPNでニックスのビートをしていて、現在はNYローカルメディアのSNY所属のベグリーのレポートです。ベグリーによると、ニックスのオファーは:
・RJ・バレットありのパッケージでは、2つのプロテクションなしの1巡目指名権+バックスのトップ4プロテクション付き1巡目指名権

または:
・RJ・バレットなしのパッケージでは、3つのプロテクションなしの1巡目指名権

ある時点でのオファー:
・RJ・バレット+フォーニェ+3つのプロテクションなしの1巡目指名権+指名権+少なくともひとりの若い選手

ベグリーはバレットが契約延長したのを受けて、「両サイドの交渉に関わっている人たちの中には、バレットが交渉の要だったと感じている人たちもいる。今後の交渉でジャズはグライムスを追うだろう。ジャズはトッピン、クウィックリー、グライムスの中のひとりをいれる色々なパッケージを求めていた。今後はこの3人の内の2人はどのような交渉にもあがるだろう」と言っていました。

ジェイク・フィッシャー

The Bleacher Reportのジェイク・フィッシャーによると、最終的なニックスのオファーは:
・RJ・バレット+(グライムスがいるかいないかはわからない)+2つのプロテクションなしの1巡目指名権

ニックスは以前にプロテクションなしの1巡目指名権を3つオファーしていたのを確認したと話しています。

また、フィッシャーは、ジャズがキャヴスのオファーを選んだ理由のひとつに指名権の「年」があると言っています。キャヴスがジャズにオファーした1巡目指名権の年は、2025年、2027年、2029年で3年後からはじまります。逆にニックスがオファーしていたのは、来年や2025年のバックスの指名権だったとの事。ニックスには来年の1巡目指名権が4つ(ニックス、ピストンズ、ウィザース、マヴス)もあります。他チームからの指名権には結構ヘビーなプロテクションがかかっています。本来はニックスはこのあたりの指名権を整理しときたいのではないでしょうか。それとは逆に、ジャズはいつコンバートされるかわからないプロテクション付きの指名権には興味がなく、再建後にそれらの指名権で安いルーキー契約を得ることや新たなスター選手のトレードに使うことを優先しているのかもしれません。

この指名権の年に関しては、The Athleticのジョン・ホリンジャーが、ジャズはミッチェルの契約が切れる2025年以降の指名権を望んだと指摘しています。ミッチェルは2025年にプレーヤー・オプションがあるので、2025年にはキャヴスに残っていない可能性もあり、2025年以降からドラフト順位があがるかもしれません。

また、今回のミッチェルで得た指名権の年は、ルーディー・ゴベアーのトレードで得たウルブスの3つのプロテクションなしの1巡目指名権の2023年/2025年/2027年とズラした可能性もあります。

いずれにせよエインジは当分首になることはなさそうです。

それにフィッシャーはジャズの財政面にも言及し、「バレットの$30M (初年度は$23.9Mからはじまり、最後の年は$29.6M)とセクストンの$18M (初年度は$16.5Mからはじまり、最後の年は$18.97)にも大きな違いがある」と話しています。バレットよりもセクストンを選んだのは、再建中にサラリーを払い過ぎないようにするというキャップ的要因もあったのかもしれません。


参考までに、都度交渉内容をツィートしていたものを紹介します。なんとなく流れがつかめると思います。上になるほど新しい情報です。


ニックスのパッケージと狙い

ESPNのボビー・マークスが言うように、ニックスには8つの指名権を出せ(4つの指名権+4つの指名権スワップ)と若い選手が多いので、どうしてもオファーのバリエーションが増えてしまい、レポートにも差が出てくるようです。おそらくみんなのレポートはどこかの時点で実際にオファーされていたもので、どれもまちがいではないと思われます。

総合的に見えてくるのは、「バレット+グライムス+2つの1巡目指名権」または「バレット+クウィックリー+3つの1巡目指名権」でミッチェルをトレードできたかもしれないという事です。どちらもニックスは折れませんでした。

ここから見えるニックスの交渉ポイントは:

  • ニックスはバレットの代わりとなり得るウィングのグライムスはキープしたい。
  • バレットを入れるなら1巡目アセットは「ふたつだけ」で3つ目は渡したくないかプロテクションをかけたい。

グライムスに関しては、ニックスはかなり彼を気に入っているらしく、The Athleticのデイヴィット・オルドリッチが「クウィンティン・グライムスをキープするのが(ニックスの)優先事項だととても強く聞いていた」と話しています。

また、指名権の数の考え方としてはこのようになると思います。
(A)バレットの市場価値と連動したもので、もしジャズがバレットをトレードすれば少なくとも1巡目指名権をひとつ得られ、ジャズは実質合計3つの指名権を得ることになる。
(B)バレットで1巡目を3つ出すなら、バレットをパッケージに入れない場合は4つ出さなければいけない。バレットとの契約延長も同時進行していたローズにとって、4つは超えられないラインだった。
(C)もしバレットと契約延長してトレードするとなると、フォーニェに1巡目をつけて3つ目のチームに引き取ってもらわなければいけないため、ニックスにとっては3つの1巡目を失うことになる。ジャズへのパッケージにいれる1巡目を3つにすれば最終的に4つの損失につながる。

この数年でミッチェルの次のスターを得たいニックスにとって、「1巡目指名権はなるべくとっておきたい&ふたつの1巡目指名権しか出したくない=どうしてもジャズに送る1巡目は2023年からのふたつだけにならざるを得なかった」のではないでしょうか。そのため、はじめに提案していた3つのプロテクションなしの1巡目を2つに減らしたのではないかと思われます。

ニックスの誤算

こうして見ると、もしニックスがグライムスを諦めるか、3つ目の指名権にプロテクションをかけることに固執しなければ、ミッチェルのニックス行きが決まっていたかもしれません。

WojやESPNのティム・ボンテンプスも、ニックスは「計算したギャンブル」をしたとか「チキンゲーム」をやり過ぎたと言ってるように、ちょっとジャズをプッシュし過ぎたもかもしれません。

また、ニックスは自分たちのパッケージがリーグ最高だと過信してしまったのも要因でしょう。そのためジャズに対して一歩も引かなかったのだと思われます。

しかし、実際はキャブスのオファーはニックスのオファーと比べて遜色のないものだったように見えます。

● キャブスのオファー:
・ラウリ・マーカネン(2017年7位指名)+オチャイ・アバジ(2022年14位指名)+平均サラリー$18Mのコリン・セクストン(2018年8位指名)とロッタリー選手3人+3つのプロテクションなしの1巡目指名権

● ニックスのオファーと言われている:
・平均サラリー$26.7MのRJ・バレット(2019年3位指名)+クウィックリー(2020年25位指名)+2つのプロテクションなしの1巡目指名権 +トップ3プロテクションの1巡目指名権 (Woj情報)

また、ニックスの交渉のやり方にも問題があったように見えます。

ジャズはキャヴスからオファーを受けた後に、バレット&プロテクションなしの指名権3つを取りに行かずに、そのままニックスをスルーしていたそうです。本来であれば、キャブスを引き合いに出して、ニックスからもっとアセットを取りに行くはずです。アセットをとってナンボのエインジがそれをしなかったのは、ニックスとの間に何かあったか、キャヴスから止められたかのどちらかとしか考えられません。

ウィンドーストが、バレットの契約延長が「ジャズとニックスの間の大きな壁(敵意)をつくった。この24時間人と話していてそれをすごく感じた」とレポートしていたり、ESPNのザック・ロウが、プレーオフのゲーム1でニックスがWWWやアラン・ヒューストンをコートサイドに送って明らかな勧誘のようなことをしていたことに対し、「ジャズから良く思われていなかった」ともレポートしていたので、ジャズとニックスの間が友好的だったとは言えません。ベグリーもこの件に関しては「ジャズの主要メンバーたちはウェズリー(WWW)がコートサイドで座っているのを見て驚いて怒った」とレポートしていました。

また、ジャズとキャヴスがミッチェルのエージェンシーであるCAAを交渉から締め出していた事も特筆に値します。ローズは元CAAで息子は現CAAでミッチェルの情報取得にはかなり優位なポジションにいたはずですし、同じCAA所属のWojからもリーグ全体の動向を得ていたでしょう。しかし、ジャズとキャブスはCAAとWojをシャットダウンして交渉をしていました。これはWojが驚いていたことからも、両チームがトレード締結に向けて秘密裏に動いていたことが伺えます。本来であれば、ジャズはWojや他メディアにキャヴスのパッケージをリークして、ニックスのオファーを釣り上げる場面です。しかし、むしろジャズとキャブスはリークを警戒していたように見えます。それはジャズはニックスと交渉するつもりがなかったことを意味しています。

逆に、キャヴスとジャズはすでに過去のトレードを通して信頼関係を築いています。ジャスティン・ザニックは、キャブスのプレジデントのアルトマンとは、ジョーダン・クラークソン、ロドニー・フッド、ジョー・クラウダー等のトレードをしたことがあります。エインジもキャブスとはカイリーのトレードをしていました。

フィドーは、「NBA中のエグゼクティブの中で、コビーがもっとも個人的に親しいのがジャスティン・ザニックだ」と言っているように、ふたりの仲はかなり良いようです。

それに対し、ニックスの交渉の窓口はウルブスを社内不倫をして首になったガーソン・ロサスだったそうです。ボストン・グローブのゲイリー・ウォッシュバーンによると、ロサスはザニックとの関係が良かったため、ローズがミッチェルのトレード担当にしたそうです。ロサスとザニックが一緒に働いたことはないので、ふたりはザニックがエージェント時代に仲良くなったのかはしれません。とは言っても個人的に最も親しいレベルではないでしょう。

また、ウォッシュバーンは、ローズがどれだけロサスに交渉権を与えていたのかは不明だと言っています。ローズとエインジが直接話すこともなかったそうです。

このように見て行くと、フロント同士の繋がりもトレードに影響を与えていたのだと思います。ジャズのフロントはニックス疲れを起こしていたのかもしれません。

フィドー:「ニックスは最終的にジャズがベストオファーだと思うものを与えられると考え、キャヴスがかっさらうことができるようなアプローチをとってきた」

今後のジャズ

ミッチェルのトレードを受けて、ジャズの1巡目指名権は2029年までに13になりました。

  • ウルブスからのプロテクションなしの1巡目指名権 (2023, 2025, 2027)
  • ウルブスからの2029年のトップ5プロテクトの1巡目指名権
  • ウルブスとのスワップ権 (2026, 2028)
  • キャヴスからのプロテクションなしの1巡目指名権 (2025, 2027, 2029)
  • キャヴスからのスワップ権 (2026, 2028)

そしてロスターは17人になっています。ガードには、コンリー、セクストン、ビーズリー、クラークソン、THT、NAW、ボルマロ、バトラーがいて多すぎるので、誰か削らないといけません。選手のリターンのあるトレードはあまり意味がないので、まだキャップが残っているスパーズやペイサーズに指名権とトレードするのがベストです。

そう言った意味ではレイカーズとウェストブルックとコンリー+ボギダノヴィッチ+ルーディー・ゲイのトレードはありだと思います。ガードが混み合っている状況は解決できませんが、ジャズはトレード後にウェストブルックをウェイブしてしまえばロスターを管理できます。ポイントは、コンリーとボグダノヴィッチだけのトレードになると、ジャズは再建にも関わらずタックスに入ってしまうことです。ジャズ的にはそのパッケージにゲイやクラークソンを入れるのはマストです。

レイカーズはコンリー、ボグタノヴィッチなどのベテランに興味があるようなので、ちょうど良いトレードパートナーではないでしょうか。タックスをより多く払う気があればですが…

(ジャズのCEOのダニー・エインジ Photo by Jeffrey Swinger / USA Today)

コリン・セクストンのサイン&トレード

セクストンはこのトレードで救われました。キャヴスのオファーは3年$40Mで、フィッシャーによると、セクストンサイド(クラッチ)はクオリファイン・オファーの$7.2Mをとって来年FAになる準備をしていたそうです。しかし、このトレードでセクストンはキャブスのオファーよりも多い4年$72Mの契約を得ることができました。ウィンドーストによると、先週の段階ではクオリファイン・オファーの変更もなく何も動かない様子だったとのことなので、ニックスサマサマです。レオン・ローズと敵対していたクラッチが、そのローズのおかげで恩恵を受けたのは皮肉な話です。

なぜセクストンの契約が$72Mかと言うと、この金額以上になると、サイン&トレードのBYCの絡みで、ジャズが選手をひとり付け足さなければならず、そうなると今度はキャヴスがタックスに突入してしまいます。$72Mがキャップワーク的にマックス&ジャス的にもOKな丁度良い数字だったと思われます。

ウィンドーストによると、ジャズはセクストンを再度トレードすることなくキープするつもりだとのことです。

キャブスの今後

ミッチェル獲得で、ロスターはガーランド、ミッチェル、オコロ(オズマン)、モブリー、アレンで、ベンチからラヴ、レヴァートが出てきます。これでイーストのセカンドティアーに入ったという声が多くなりました (ファーストティアーは、セルティクス、バックス、シクサーズの3チームで、セカンドティアーに入るチームは、ヒート、キャブス、ネッツ、ブルズ、ラプターズ、ホークス)。セカンドティアーの6チームの内、3チームだけがプレーオフ圏内に入れ、残りはプレーオフをかけてプレーインで争わなくてはいけません。

ロスターの課題的にはウィングの枚数が足りないところでしょうか。あとひとりロスターが空いているので強化しておきたいところです。また、バックコートのガーランドとミッチェルはふたりとも6″1’とサイズが小さいですが、後ろに控えているモブリーとアレンの「ツイン・テラー」(*ジョン・ホリンジャー命名:ツイン・タワーの恐ろしいバージョン)がいるので、それがどう機能するかもポイントです。モブリーをゾーンのトップに置く「スーパーマン」も昨シーズンのように機能するでしょうか。ちょっと楽しみです。

キャップ的には、来年8人で$20M近いキャップルームが生まれます。そこでウィングの補強が可能だと思います。ハリソン・バーンズ、ボーヤン・ボグダノヴィッチ、カイル・クズマ、ウィル・バートンらと契約できるかもしれません。それを考えると、キャヴスはまだミッチェルで終わってはいないと思います。2023-24シーズンからキャヴスの本気が見れそうです。

また、ミッチェルの獲得は2024年のモブリーの契約延長に影響します。ミッチェルとガーランドが5年のルーキースケール・マックス契約延長選手なので、キャブスは3人目とルーキースケール・マックス契約延長を結ぶことができません。モブリーは2024年に5年マックス契約延長できる権利を得ますが、このままだと5年のマックスを得るためには2025年にRFAにならなければいけなくなっています。2025年にはミッチェルもプレーヤー・オプションでFAになるかもしれません。このあたりの話は今後のキャブスの動きの要因になってくるので要チェックです。

ニックスの今後

ニックスは今回はミッチェルを取り逃がしましたが、まだ2025年にチャンスがやってきます。また、グライムスを出さなくて正解だった可能性も残されています。

直近の課題としては、ジュリアス・ランドルのトレードがあるようです。フィッシャーによると、まちがいなくトレード交渉はするとの事。また、トレードデットラインが近くなれば、ニックスが持っている来年の1巡目指名権の順位がよりはっきりわかってくると思います。そうすれば、それを使ってシーズン中に問題が生じたチームのスター選手やタンクに走るチームの良いローテーション選手をトレードできるかもしれません。サンダーの再建にうんざりするのではないかと言われているSGAの名前が良くあがっています。


サムネイル画像:Photo by Glenn James/NBAE via Getty Images