NBAスケジュールのつくり方

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8/17に2022-23シーズンのスケジュールが発表されました。通常は8/10~14の間でリリースされますが、今年はKDやミッチェルやラスのトレード話などの不確定要素などもあり、いつもよりも数日遅れでの発表になったそうです(ちなみに昨年は8/20)。

今年から新たなライバルズ・ウィークや中間選挙の投票日はオフにするなどの施策も導入されているにも関わらず、NBAは平均移動距離や2連戦の試合数を過去最低にするなどスケジュールを改善してきています。

今回は、主にSIのハワード・ベックがスケジュール作成についてNBAのスケジュールの帝王たち(スケジュールをつくったトップの責任者たち:エヴァン・ウォシュ、トム・カレリ、ジーン・リ)にインタビューした内容The Athleticのマイク・ヴォークノヴのスケジュールに関する記事をまとめました。

ウォッシュ:「177日で30チームが1230試合を戦う。そのNBAスケジュースの組み合わせは、宇宙の原子の数よりも多くなる。誰も想像できないような天文学的数字だ」

アリーナの空き状況やクリスマスなどの祝日全国放送試合やクロスカンファレンスの対戦など調整しなければいけない要素がある中で、NBAはどうやって天文学的数字の中から1230試合にも及ぶ試合スケジュールを導き出しているのでしょうか?

スケジュールづくりの流れ

NBAのスケジュール作成は実質1年がかりだそうです。通常は11月あたりに30チームから次のシーズンのためのアリーナの空き状況の情報を集めはじめるそうです。まずはいつどこで試合ができるかの情報がなければ何も始められません。ただ、その頃はまだアリーナの予定はまだすべて埋まっていないので、冬から春にかけては情報収集がメインになります。

コンサートやイベントもまだ決定していないものもあり、大きなイベントではロスで行われるディズニーのオン・アイスツアーや、サンアントニオのロデオがあります。本格的にスケジュールをつくりはじめるのはそれらのスケジュールが固まってからになり、それは6月のNBAファイナルズ中から終わった後になるそうです。

特におもしろいのは、NBAのスケジュールづくりにNFLのスケジュールが必要だということです。シクサーズのファンはご存知かもしれませんが、フィラデルフィアではイーグルスの試合がある時にシクサーズの試合ができません。理由は、両チームが同じ駐車場を使っているためです。

ちなみにコートの空き状況に関しては、チームはホームコートが使えそうな日にち(最低でも50日)、月曜日の候補4つ、TNT放送のために4つの木曜日の候補日をNBAに提出するそうです。

このように半年以上は受動的な情報収集に徹します。そして、ファイナルズが終わり、ドラフト/フリーエージェンシー/トレードが落ち着き、次のシーズンのリーグの全体像が見えてきたら、いよいよスケジュールづくりが本格的にはじまります。

まず最初に決めるのは、全国放送の試合です。それが7月の2週目からはじまるそうです。クライアントと170試合の全国放送を決めた後は、次にロードトリップを探っていくそうです。特にクロスカントリーの長い移動を先に詰めてしまいます。例えば、ウォリアーズがボストンでセルティクスと全国放送の試合をするなら、その時がウォリアーズのイーストコースト・トリップになり、そこでシーズン2試合しかしないネッツやヒートとの放送の可能性を探っていくそうです。

連戦、移動距離、ホームでの週末の試合、認められないロードトリップ、例えばイーストのチームがロス→ヒューストン→ポートランド→オーランド

今度はそれらの全国放送やロードトリップの情報を、NBAスケジュール専用のオプティマイザーに入力して行くのだそうです。そこでは、移動、連戦、週末の夜の試合、話題性、認められないロードトリップ ー 例えばイーストのチームがロス→ヒューストン→ポートランド→オーランド ー などの要素を考慮にながらスケジュールを弾き出していくそうです。それは文字通り何億通りにもなり、気に入ったものからまたオプティマイザーにかけて修正を繰り返していくそうです。

そして、フリーエージェンシーからリリースまでの6週間で、再びオプティマイザーをまわしながら残りの試合を組んで行き、最終的なスケジュールをつくっていくそうです。億から100へ絞り、そしてゆっくりと100から1つへ。

そして、これならリリースもできるだろうというスケジュールが出来た時に、そのスケジュールのドラフトを各チームに送って、最終的な確認作業に入ります。ここでは主にアリーナの空き状況を確認になるそうです。チームはそれに対して遅くても2日後には返答をしなくてはいけません。チームはチームで移動や特定の夜に試合をしたいなどの言い分があるそうですが、ひとつ試合を変えるとドミノ的にリーグ全体に影響するので、できることは少ないようです。リリースもできると考えているくらいの精度なので、かなりメイクセンスな内容でない限り、チームの意見は通らないとのこと。

それが8月序盤に終わり、最終的に人間の手で残っている問題を修正したり調整してスケジュールを完成させていくようです。

全国放送

NBAにもクライアントがいます。それは放映権を買ってもらっているTV局(ESPN/ABC/TNT)です。そのため、スケジュール作成はまずクライアント用の全国放送試合から組んで行くそうです。

限られた全国放送の中で、どのチームを見せていくか決めるのがむずかしいそうです。特に最近は、多くのストーリー性があるチームや良いチームが増えたので、どのチームの試合を組むかが非常にむずかしくなっているようです。ただ、やはり数字は取らなければいけないので、全国放送の試合を組むにはストーリー性やスター性を優先させています。

今シーズンの今シーズンの全国放送の最多は昨シーズン優勝したウォリアーズで30回。次がプレーオフを逃したレイカーズの27回になります。カリーとレブロン人気は健在で、スター性もストーリー性も十分にあります。続いてはニュースターのテイタムがいるセルティクスが25回、ヤニスを擁するバックスの23回が続きます。

スター性のある若手では、ルカ、モラントらが良い例でしょうか。モラントのグリズリーズの全国放送は18回と飛躍しています。ザイオンもスター性やストーリー性は十分ですが、全国放送に関してはケガのリスクも考慮に入れるそうです。ペリカンズは昨シーズンの6回から今年11回に増えましたが、もしザイオンがケガがちでなければもっと増えていたのかもしれません。

代わりに減っているのがKDとカイリーの不確定要素があったネッツです。ネットワークは視聴率が大事なので、数字を取ると言う意味では仕方ない処置だったと思います。

このように、トレードやフリーエージェンシーの結果も反映させつつ、ストーリー性(話題性)や視聴者数予想などの分析を盛り込んだ試合候補をいくつかつくり、それを各放送局に見せて、彼らからのフィードバックを得て、また候補を絞って行く作業になるようです。そして、最終的にファンが見たい選手たちを全国に向けて見せていくことになります。

ESPNとTNTのバランスも大切だそうです。例えばカンファレンスが別々のドル箱マッチのウォリアーズ vs セルティクス戦は2回しかないのでESPNとTNTで分け合うそうです。

また、全国放送が多いと、その放送時間にチームのスケジュールを合わせなければいけないため、試合で良いパフォーマンスを出すのがきつくなると言う声もあるようです。全国放送になると、木曜と金曜の2連戦や、金曜の夜と日曜の午後の試合が多くなり、どうしても試合の間隔が短くなります。後者の場合は、チームは金曜の試合の後の夜に移動して、深夜に別の街に入り、日曜の午後2:30時ごろの試合でプレーすることになり、ロジスティック的にも選手たちやスタッフに移動の負荷がかかってきます。NBAはこれに対しては、全国放送と連戦は関係ないと言っています。例えば、今シーズン全国放送が最多のウォリアーズは2連戦が15回とリーグ最多で、その影響があるように見えますが、逆に全国放送が2位のレイカーズの2連戦は12回とリーグ最低になっています。

クリスマス

その全国放送の中でも、NBAと局がもっとも力を入れるのがクリスマスです。

MLKデーなどの他の祝日もありますが、レポーターたちがこぞってクリスマスの対戦をリークしていることからも、クリスマスの試合は別格です。特に今年からNBAの最大のライバルであるNFLもクリスマスに試合をぶち込んで来たので、NBAも気合を入れないといけません。

そのためスケジュール作成ではまず最初にクリスマスゲームの対戦から固めていくそうです。

クリスマスの試合の放映権を持っているのがESPN/ABCです。ここでも彼らの意向を汲みながらストーリー性のあるベスト5ゲームを組んでいきますが、クリスマスにプレーできる10チームに選ばれるには数字が取れるストーリー性と強さと人気が必要なようです。

今年のクリスマスデーの対戦は:

  • フィラデルフィア・シクサーズ vs ニューヨーク・ニックス (12:00 ET)
  • ロサンゼルス・レイカーズ vs ダラス・マーヴェリックス (14:30 ET)
  • ミルウォーキー・バックス vs ボストン・セルティクス (17:00 ET)
  • メンフィス・グリズリーズ vs ゴールデンステート・ウォリアーズ (20:00 ET)
  • フェニックス・サンズ vs デンバー・ナゲッツ (10:30 ET)

去年プレーオフを逃し&オールスターがいないニックスが入っているのが気になります。レイカーズもプレーオフを逃していますが、レブロン、AD、ウェストブルックらのスター選手がいます。ニックスは、ドノヴァン・ミッチェルのトレードが確実視されていたので、NBAはそれを見越してスケジュールをたてたのでしょうか?

ウォッシュによると、このシクサーズ vs ニックスは過去にもっとも多いマッチアップだそうです。そのため、リーグはこの対戦をストーリーがある歴史的対戦として売って行こうと考えているようです。これならシクサーズ対ネッツ@NYでも良さそうに見えますが、KDやカイリーがいなくなるかもしれない状況の中、ネッツをいちばん力を入れているクリスマスゲームに入れることはできなかったようです。ネッツは今シーズン全国放送も27から13まで減っています。

ちなみに、NBAはスケジュールづくりにトレードの噂も反映させると明かしていますが、実際にトレードがどうなるかは全く知らないそうです。

まだ実績がないグリズリーズがなぜ入っているのかと言うと、プレーオフでの数字が良かったそうです。特にウォリアーズとのシリーズの数字は良く、その上、モラント vs カリー&ドレイモンド等の話題性もあります。また、よく見るとすべてのカードで移動があまりない配慮になっています。ウォリーズの対戦相手としてはファイナルズの再戦のセルティクスでも良かったと思いますが、そうなると東海岸の試合が弱くなるので、イースト優勝候補の2チームの激突が最適だったのかもしれません。

そして今年のクリスマスゲームのポイントになるのが、試合をする街(マーケット)です。前述したように、今年からNFLがクリスマスゲームにに参入してきたため、NFLと時間も街も被らないようにしないとNBAが盛り上がりません。

NFLのクリスマスの3試合は:

  • グリーベイ・パッカース vs マイアミ・ドルフィンズ (13:00 ET)
  • デンバー・ブロンコス vs ロサンゼルス・ラムズ (16:30 ET)
  • タンパベイ・バッカナーズ vs アリゾナ・カーディナルズ (20:20 ET)

NBAとNFLの試合スケジュールを見ると、NBAがNFLに合わせて被らないように工夫しながら試合を組んでいるのがわかると思うます。例えば、ロスではNBAのレイカーズとNFLのラムズがプレーしますが、レイカーズの試合は14:30pmからで、ラムズの試合開始あたりに試合が終わるようにスケジュールが組まれています。その西海岸のラムズの試合には、東海岸でもっともライバル度が高いバックス対セルティクス戦を当て、その後のアリゾナのNFLには、話題性とスター性が高いサンフランシスコでのグリズリーズ対ウォリアーズ戦を当てています。

カンファレンス・ファイナルズまで進出したマイアミ・ヒートがクリスマスに対戦しないのは、マイアミでドルフィンズがプレーするからという理由もあるそうです。

クリスマスゲームの豆知識としては、「優勝チームはクリスマスの試合をホームでできる」という決まりはないそうです。レブロンが言い始めて、リーグがそれに乗っただけのようです。すでにクリスマスは前年度優勝チームのホーム試合が伝統になっているような感じすらしますね。

また、NBAはクリスマスゲームのホームとアウェイのバランスを取ろうとしていて、去年のクリスマスでアウェイだったマブスと、この2年間クリスマスでアウェイだったウォリアーズについては、以前から今年はホームにすることを決めていたようです。仮にもしウォリアーズが優勝を逃していたとしても、今年はホームになっていたそうです。

同じように、NBAはサンクスギビング(感謝祭)とクリスマスでプレーするチームのバランスを取っているようです。

開幕戦

開幕戦初日もクリスマスと同じように大事な試合です。ここでもクリスマスと同じようなプロセスを踏みながら、放送権を持っているTNTといっしょに対戦カードを考えるそうです。

まず、開幕戦初日の火曜日にはリングセレモニーがあります。これはアリーナが空いていない状況でない限り、セレモニー試合は優勝チームのホームでやるようにしているそうです。今年はウォリアーズがホームで開幕戦リングセレモニーを行い、レイカーズと対戦します。レイカーズもたくさんのストーリーがあり、試合もステフ対レブロンと話題性も十分です。そしてイーストはシクサーズ vs セルティクスです。

ここでNBAはバックス対セルティクス戦をやりたかったようですが、それはクリスマスでやるので開幕戦では出来なかったそうです。クリスマスと被るからという理由ではなく、セルティクスとバックスのクロス・ディビジョンのホームとアウェイの組み合わせが問題だったそうです。

今シーズンのセルティクスとバックスの対戦は3回のみで、順番的にこのカードでのセルティクスのホームゲームは1試合だけになり、後の2試合はバックスのホームゲームになります。すでにセルティクスは、クリスマスでESPNのためにホームでバックスを迎えることが決定しているので、バックスとの残りの試合はアウェイでなくてはいけません。しかし、セルティクスの開幕戦をアウェイにしてしまうと、セルティクスの次の試合がマイアミでのヒート戦のため、カンファレンス優勝したセルティクスのホームオープナーが日曜と遅くなってしまいます。また、トラベルパターンも、ミルウォーキー→マイアミ→ボストンと良いものではなかったそうです。

このように、カンファレンス優勝をしたセルティクスの開幕戦をホームにするのであれば、ライバルであるバックスは選択肢から外れます。そのため、次に話題性があるシクサーズがセルティクスの開幕戦に選ばれたようです。

基本的に、どのチームもアリーナの予定が空いていれば開幕1週間以内にホームでプレーできるようにスケジュールを組んでいるようです。

ラストゲーム

プレーインとプレーオフへの順位をかけた戦いを盛り上げていくため、昨シーズンからレギュラーシーズンの最終日に全チームがプレーするようになりました。

試合開始時間はイーストとウェストで同時刻に設定し、イースト同士の対戦は13:00から、クロスカンファレンス対戦も13:00から、ウェストの対戦は15:30にしています。その理由は、先に試合結果がわかってしまうとプレーオフレースとプレーインレースで戦略的なアドバンテージが生まれてしまうためだそうです。ワールドカップのグループステージではすべての対戦が同じ時間に行われて対戦相手順位を操作できないようにしています。NBAもそれに倣った仕組みを取り入れて、プレーインやプレーオフのシード争いが読めなくなるように工夫しています。

中間選挙への取り組み

きっかけはコロナのパンデミックでした。2020年の大統領選挙で、23のチームがアリーナを投票所として解放し、投票参加を促すことができました。今回の中間選挙の投票日も同じような影響を与えていこうと考えているようです。

NBAソーシャル・ジャスティス・コアリションのエグゼクティブ・ディレクターのジェームズ・カドガン:「私たちは通常は外部のイベントのためにスケジュールを変えることはないが、投票と投票日は私たちの民主主義にとって、あきらかにユニークでとても重要なことだ」

過去、投票日には4~8試合していたそうですが、NBAが人種差別に対抗するBLM運動の時につくったソーシャル・ジャスティス・コアリションのチームと会話を持ち、投票日に試合をしてファンや選手やアリーナ従業員たちを投票に行きにくくしているにも関わらず、投票参加のメッセージを送るのは筋が通っていないので、それで本当にいいのかという議論になり、今シーズンは投票日には試合をしないことに決めたそうです。

ウォッシュは、「もしNBAが真剣に投票参加や市民エンゲージメンの活動しているとわかれば、メッセージがより強いものになり、ファンたちを投票に促すことができる」と言っています。これは社会正義に声をあげるNBAの強みのひとつでもあり、すばらしいイニシアチブだと思います。

投票日をノーゲームにするとスケジュール的にはしわ寄せが起きますが、前日の月曜に30チームすべてプレーさせることによってその問題を回避するとともに、その場を投票と市民エンゲージメントを高める活動に利用することにしたそうです。

ライバルズ・ウィーク

今年のはじめての施策です。1/23の週の5日間で行われ、全国放送は11試合。ライバルという話題性でこの期間中にファンにNBAのおもしろさを訴えて行く施策です。

1/24
セルティクス vs ヒート
クリッパーズ vs レイカーズ

1/25
ネッツ vs シクサーズ
グリズリーズ vs ウォリアーズ

1/26
ブルズ vs ホーネッツ (ロンゾとラメロのボール兄弟対決)
サンズ vs マーヴェリックス

1/27
グリズリーズ vs ウルブス (プレーインの再戦)
ラプターズ vs ウォリアーズ

1/28
ナゲッツ vs シクサーズ (ヨキッチとエンビードの対決)
ニックス vs ネッツ
レイカーズ vs セルティクス

移動距離

昨シーズンから1チーム平均2,000マイル減って41,000マイルになりました。これも史上最低です。 リーグ全体では50,000マイル減ったことになります。赤道で地球一周すると24,901マイルなので、全体で地球2周分の移動を減らしたことになり、その分カーボン排出量も減らしてサステナブルな社会にも貢献しています。

また、バブルで証明されたように、移動がないとプレーのクオリティーがあがる傾向があるため、移動距離の短縮はチーム的にも、ファン的にもウェルカムだそうです。

では、上記で見てきたような多くの要素を優先させながら、どうやって移動距離を減らすことができたのでしょうか?

それは野球のように同じチームと連戦する「シリーズ(同一カード2連戦)」を導入したためです。そうすれば、チームが再度その街に来る移動を減らせます。

今年は同じロードトリップで同じチームと試合をするシリーズが55回あり、ロスでレイカーズとクリッパーズとの対戦/ニューヨークでニックスとネッツとの対戦する回数は33回と過去最多になったそうです。

コロナ前までNBAは、ビジネス的観点と公平さの観点からホームでの2連戦は避けてきました。平日の夜の2日間で同じ相手と試合をすると、どちらかの試合が埋まらない懸念があったそうですが、コロナのパンデミックがあり、なるべく移動距離を短くするスケジュールを組んだところ、実はファンは平日の同カード対戦でも試合を観に来ることが証明されたそうです。


また、スター選手がケガで欠場したチームとシリーズを戦うことは公平性に欠けるという配慮もあったようです。最終的に順位に影響してくる問題です。ただ、これを言い出すとキリがありません。それよりも、チームや選手たちは移動がない方がうれしいので、これに関してのクレームは今のところ出ていないそうです。

また、シリーズがあると、同じチームと連戦することにより、プレーオフのような「修正」が実践できるため、プレーオフの良い準備になると良い評判を受けているそうです。

ウォッシュ:「もしこれが成功モデルになれば、私たちは今後もよりこれに頼っていく必要があるだろう。私たちは移動を減らすために、このシリーズモデルをもっと成長させられる」

この同一カードのシリーズは今後も増えて行きそうです。

連戦

昨シーズンの1チーム平均13.5回から13.3回に減りました。2015年から比べると6回も減っています。

もっと減らせることは可能だそうですが、そうするとその分2~3日の連休がなくなってしまうため評判は良くないようです。いつもは試合が続くため試合の準備はシュートアラウンドやウォークスルーだけですが、チームはその連休を活かしてチーム練習をします。チームはそのための貴重な時間を失いたくないようです。

また、どれだけそれよりも連戦を少なくすればチームや選手は恩恵を受けれるのかのデータもなく、スケジュールの数学的にもこれ以上連戦をカットするのは不可能な領域に入るそうです。

総合的に連戦に関しては、今のバランスがちょうど良いようです。

主なNBAスケジュール

今シーズンの主なスケジュールは以下のようになります。

  • 10/18:開幕
  • 2/17~19:オールスター
  • 4/11~14:プレーイン・トーナメント
  • 4/15:プレーオフ開始
  • 6/1:NBAファイナルズのゲーム1

星の数ほどの組み合わせの中からたったひとつのスケジュールを組んでいく壮大なスケールの叙事詩はいかがでしたでしょうか。宇宙の神秘を解き明かすとまでは言いませんが、実際にはもっと複雑なプロセスだと思います。オプティマイザーがない時代はどうやってスケジュールをつくれてきたのか不思議になるほどです。でもこれでファンたちのスケジュールへの不満が少しでも減ることを祈ります。


サムネイル画像:Photo by Andrew D. Bernstein/2022 NBAE