今年のNBAドラフトの目玉はなんと言ってもレブロン以来の逸材と呼ばれるフランスのヴィクター・ウェンバンヤマです。ドラフト・エキスパートだけではなく、メディアもファンも今年の1位指名はウェンバンヤマが確実だと予想しています。そのため本当のドラフトがはじまるのが2位のホーネッツからだと言われています。また、3位と4位のブレイザーズとロケッツが来シーズン勝ちに行くために指名権をトレードするかもしれない噂も出ています。このドラフトクラスは、この20年で最高と言われているにも関わらず、本当に彼らはそんな簡単に指名権を手放す判断をするのでしょうか?
そこで史上最高レベルのドラフトクラスがどのチームに選ばれるのか楽しむために、ESPN、The Ringer、The Athletic等のメジャーメディアのモックドラフトからロッタリー入りが確実と予想される14人のドラフト候補者をピックアップし、彼らの評価をまとめました。(ESPNのジョナサン・ギヴォニー&ジェレミー・ウー + The Ringerのケヴィン・オコナー + The Athleticのジョン・ホリンジャー)
*紹介する順番はESPNの6/20時点でのモックドラフトをベースにしています。
*サイズはシューズなしの数字です。
1. ヴィクター・ウェンバンヤマ

・POSITION:PF/C
・HEIGHT:7’4”
・WINGSPAN:8’0”
・AGE:19.4
STRENGTH:
- GOATの可能性
- 負けず嫌い
- ゲームのフィール
- ハードワーカー
- ハドルでの声。リーダーシップ
- 性格に悪い噂はない
オフェンス
- インテリア・スコアリング
- ポストスコアラー。フェイダウェイ、アンストッパブルのターンアラウンド、フックショットあり
- ブロックできないジャンパー
- ポストでのフットワーク、滑らかさ、器用さ、タッチ
- 遠いところからのスポットアップ
- ピック&ポップからのスリー
- スリーとミドルレンジのステップバックやサイドステップ
- ハンドル
- ペリメーター・スキル
- リロケーション
- トランジション
- スリーポイント・ラインからのフローターがシグニチャーショットになるかもしれない
- ショートロールからのキャッチ。
- 頑丈なスクリーナーでフィニッシャー
- カットのアングル
- プレーメーク
ディフェンス
- 長さ。8フットのウィングスパンでのディフェンス
- ブロック(10分に1度)
- ショットブロックの本能
- ブロック、クロージングのスピード
- リバウンド。そのままボールを持ってあがれる
- スウィッチでウィングにもついていける横の動き
- 手の速さ
- ディフェンスでのコミュニケーション
- ボールスクリーン・ディフェンスのインテリジェンス
- スチール
WEAKNESS:
- ショットセレクション
- バスケットまわりでの両手の使い方
- ダブルチームされた時の読み
- パスも両手か右手のみ
- ファーストブレイクでボールを持ってもプルアップしてしまい、バスケットをアタックしないしシューターも探さない
- ポストでポジションの確保に苦労する。ミスマッチをパニッシュできない
- 体格
- 身長
- ディフェンシブ・リバウンド
- スリー。キャッチ&シュートは31%。(守られている時は27%、守られていない時は36%)。ドリブルからのスリーは22%。フリースローは82%で、コンテストされた時のミディーは43.3%なので改善される可能性が高い
- フランスでは試合は週に1回で健康を維持。それが試合が多いNBAではどうなるか
- そのサイズで長くプレーした選手は多くない
2. ブランドン・ミラー

・POSITION:SF
・HEIGHT:6’9”
・WINGSPAN:6’11”
・AGE:20.5
STRENGTH:
- ゲームのフィール
- 複数のポジションをこなせる
- エリートなショットメーカー。フォームはクリーン
- ペリメーターからのシュート
- キャッチやドリブルからのシュート
- DHOやPnPからの動きの中でスリーを決められる
- フットワーク
- ビジョン
- パス
- ボールハンドリング
- PnRができる
- オンボール・ディフェンス
- 横の動き
- スクリーン・ナビゲーションができる
WEAKNESS:
- ドリブルでスペースをつくれない
- ドリブルでのバーストのなさ
- 体格
- フィニッシュ
- 長さ相手に苦戦
- ドリブルの高さ
- クリエイションのなさ
- 胸と足の細さ。リムの下でディフェンスを動かせない。
- ディフェンスでは強い相手にプッシュされまくる
- 1対1のディフェンス
- 良いチームの2番手的な選手
- ほぼ21歳
3. スクート・ヘンダーソン

・POSITION:PG
・HEIGHT:6’2”
・WINGSPAN:6’9”
・AGE:19.3
STRENGTH:
- フィジカルツール
- ゲームのフィール
- 負けず嫌い
- アスレティシズム
- スペースは関係なくディフェンスの上からダンクできるリム・フィニッシャー
- ファーストステップ
- ヘジテーションとペース変更
- ハンドル
- ブリッツやトラップなどのプレッシャーの中でもボールをキープできる
- プレーメーク
- パス
- オフボールのディフェンスが得意
- ディフェンスでひとつ上のポジションも守れる
- シュートが入るようになればデリック・ローズ的な可能性を秘める
- 長さ
WEAKNESS:
- Gリーグで支配的ではなかった。
- シュート力
- ドリブルからのスリーが31.3%
- ショット・セレクション
- キャッチ&シュートが28.1%。ミッドレンジが39.4%、ツーが46.5%
- ディフェンスはスクリーンをアンダーにしたりドロップでミドルを撃たせていた。
- ハーフコートでの判断力
- 身長の低さ。ディフェンスで狙われる
- 大きな選手からパニッシュされ、ペリペーターからのドライブでは抵抗がなく、ポストアップでは埋められる
- パスの前にジャンプしがち
- ターンオーバー
- オフェンスがうまくいかないとディフェンスに影響する
4. アメン・トンプソン

・POSITION:PG/SG
・HEIGHT:6’6”
・WINGSPAN:7’0”
・AGE:20.3
STRENGTH:
- アスレティシズム
- 爆発力
- ドリブルのバースト
- アジリティー
- ヘジテーションと速さでコートのどこへでも行ける
- ボディーコントロール
- ショットクリエーション
- エリートなアスリートでサイズがあり、ハンドルがありパスもできる
- 複数のポジションをこなせる
- クォーターバックのように読みができるプレーメーカー。どのようなパスにも正確なパス
- スチールとディフェンシブ・リバウンドを速攻に変えられる
- 横の動き
- スクリーン・ナビゲーション
- ディフェンスでの手の使い方
WEAKNESS:
- シュート力。もしショットに成長が見られなければ、チームのフィットに関してはベン・シモンズと同じ道を進むかもしれない
- フリースロー
- Overtimeに入った時もシュートが問題だったが、2年経ってもそれほど改善されていない。オフェンスではサイズのあるレイジョン・ロンドになるかもしれない。
- ハーフコートでの得点
5. キャム・ウィットモア
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・POSITION:SF
・HEIGHT:6’6”
・WINGSPAN:6’8”
・AGE:18.9
STRENGTH:
- 複数のポジションをこなせる
- アスレティシズム
- ダンクのためのスペースを必要としない
- ゲームのフィール
- 負けず嫌い
- 得点能力
- ドリブルでトラックのような爆発力とフェラーリのような加速力がある
- 両足飛びだがすばやいバースト
- ロブの脅威
- パス
- ハンドル
- オンボール・ディフェンダー。ストッパーの可能性
- ディフェンシブ・リバウンド
- ディフェンスのプレッシャー、スクリーン、リカバリー、PnRでのリム・プロテクション、スチール
- 手の速さ、スティール
- フットワーク
- 得点&D
WEAKNESS:
- ゲームのフィール
- ボールストッパー。キャッチしてからトリプル・スレットにいきがち
- ポストでの経験のなさ
- ショット・セレクション
- シュート力
- フリースロー
- リリースの遅さ
- ハンドル
- ドリブルで大きなスペースを生み出せない
- ドリブル中のトンネル・ビジョン(1アシストにつき13FG)
- 左へ行きがち
- オフボール・ディフェンスの基礎がなく、ヘルプのタイミングやスクリーン・ナビゲーション、ボール・ウォッチングが課題
6. アゥサー・トンプソン
・POSITION:PG/SG
・HEIGHT:6’6”
・WINGSPAN:7’0”
・AGE:20.3
STRENGTH:
- アスレティシズム
- 珍しくスピードとボディー・コントロールを兼ね揃えている
- ドライブのバースト、チェンジ・オブ・ペース
- 複数のポジションをこなせる
- ゲームのフィール
- プレーメーキング力
- パサーとしての判断の速さ
- パスの正確
- クリエイティビティー
- スラッシャー&PnRクリエイター
- オフボール・ディフェンス
- 複数のポジションでのロックダウン・ディフェンス
- 横の速さ、フットワーク
- ショットブロッカー
- ディフェンシブ・バーサティリティー
WEAKNESS:
- シュート力は双子のアメンとそれほど変わらず
- スポットアップ・シュート
- スリーが30%
- フリースローが60%台
- ハンドル
7. ジャレイス・ウォーカー
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・POSITION:PF
・HEIGHT:6’7”
・WINGSPAN:7’3”
・AGE:19.7
STRENGTH:
- 複数のポジションをこなせる
- インテリア・スコアリング
- アスレティシズム
- ゲームのフィール
- フットボーラーのような体格
- スウィッチが可能。横の速さとモーターがあり、ガードもウィングも守れ、長さでビッグともやり合える
- スモールボール5もできる
- リバウンド、ボックスアウト
- ディフェンシブ・ヴァーサティリティーとタフネス
- ディフェンスでは脅威
- インサイドでのフィニッシュ
- ショートロールからのプレーメーク
- パス
- ペイントでの得点
- ドリブルができる
- 体格
- 長さ
- フットワーク
- リーダーシップ・スキル
WEAKNESS:
- フリースローが66.3%と良くないので、シュート力に懸念がある
- スリー
- サイズと強さがあるため、ミドルレンジ・ジャンパーに落ち着き過ぎ
- ハンドルはルーズ
8. アンソニー・ブラック

・POSITION:PG/SG
・HEIGHT:6’6”
・WINGSPAN:6’8”
・AGE:19.4
STRENGTH:
- このドラフト・クラスで最高のツーウェイの選手のひとり
- フロア・ジェネラル
- ゲームのフィール
- 判断力
- ハンドル
- プレーメーカー、パスのスキル
- ベテランのようにドリブルのリズムを変える
- サイズがあり、スマート
- フィニッシャー
- オンボール・ディフェンス
- オフボール・ディフェンス
- ガード相手にもスライドできる速さがあり、ウィングを守れるサイズがある
- 勝利に貢献
- ジェイソン・キッドを思い起こさせる
WEAKNESS:
- フリースローが60%前半のため、シュート力に懸念がある
- ドリブルからのシュート
- リリースがスロー
- シュートがないのでドライブさせられてのターンオーバー多し
- アイソからのショットクリエーション
9. テイラー・ヘンドリックス

・POSITION:PF
・HEIGHT:6’8”
・WINGSPAN:7’1”
・AGE:19.5
STRENGTH:
- オンボール・ディフェンス
- 複数のポジションをこなせる
- プルアップの脅威
- スリーがこの3シーズンで39.6%
- 飛ぶ速さ
- ハンド・アイ・コーディネーション
- ボールハンドラー
- PnR
- PnP
- ハッスルプレー
- エフォート
- オフェンスではトランジションで走り、スクリーンをセットし、スリップし、ボードに激しくクラッシュする
- アジャイル
- 横の動きでガードとウィングについていく
- スウィッチでき、4つポジションを守れ、将来的にスモールボール5にもなるだろう
WEAKNESS:
- 大学ではトップレベル相手に試合をしなかったので、プロになって通じるか
- シュートフォーム
- ショット・クリエーション
- ハンドル
- パス
- ミスマッチでの得点力
- ポストアップでの得点力
10. デレック・ライヴリー

・POSITION:C
・HEIGHT:7’1”
・WINGSPAN:7’7”
・AGE:19.3
STRENGTH:
- インテリア・スコアリング
- 複数のポジションをこなせる
- ゲームのフィール
- ソフトタッチ
- 手の正確さ
- パスができる
- スポットアップ・シューターの可能性
- フィニッシュ
- ヘッジ、ブリッツ、スウィッチができるリム・プロテクター
- ショットブロッキング。前年度の同じデュークのマーク・ウィリアムズよりも良いブロック率
- サイズ、リーチ
WEAKNESS:
- フリースロー
- ディフェンスの基礎
- ファウルが多い
- スリー
- ポストゲームが全くない
11. グレディー・ディック
・POSITION:SG/SF
・HEIGHT:6’6”
・WINGSPAN:6’9”
・AGE:19.5
STRENGTH:

- シュート力。スリーが40.3%でFTが85.4%
- キャッチ&シュート
- プルアップ
- スリースポイントの高さでクロージングのディフェンダーの上から撃てる
- ゲームのフィール
- 競争心の高さ
- ハッスル
- オフボールの動き
- カッター
- 両手でレイアップとフローターを決められる
- パス
- ビジョン
- ディフェンス
WEAKNESS:
- ドリブルでの爆発力のなさ
- ショットのスペースをつくれない
- 強さ
- 長さ
- 体格
- ディフェンスでの横の動き
12. コービー・バフキン

・POSITION:PG/SG
・HEIGHT:6’4”
・WINGSPAN:6’8”
・AGE:19.7
STRENGTH:
- シュート力あり。プルアップ、サイドステプ、ステップバックあり
- ゲームのフィール
- ポイントガードになれるかもしれないハンドルとパスがある。2でプレーしていても100ポゼッション中5アシストを記録
- ハッスルプレー
- オープンコートでのスピード
- ハーフコートでの多彩な才能があり、ボールありなしでもプレーできる
- オンボール・ディフェンス
- ディフェンスの基礎がある
- スチール
WEAKNESS:
- ボール・ハンドラーとしてターンオーバー多い
- ドリブルからのシュート
- 195ポンドしかない軽さ。ディフェンスで狙われる
13. ジェイレン・フッド – シフィーノ

・POSITION:PG/SG
・HEIGHT:6’4”
・WINGSPAN:6’10”
・AGE:20
STRENGTH:
- プルアップ、ミッドレンジ
- ライブドリブルからのパスとショットメーク
- ドロップカバレッジ・キラー
- ゲームのフィール
- ハッスルプレー
- PnR
- オンボール・ディフェンス
- ヴァーサタイルなディフェンス
- 横の動き
WEAKNESS:
- 高校の時のスリーが23.5%でフリースローが63.6%が懸念
- ボールが左右にぶれる。シュートフォーム改善が必要
- ハンドルがルーズ
- リムへ行けない
- リムまで行ってもレイアップを半分しか決められない
- アイソ経験のなさ
- ターンオーバー
14. ビラル・クリバリー

・POSITION:SG/SF
・HEIGHT:6’7”
・WINGSPAN:7’3”
・AGE:18.8
STRENGTH:
- インテリア・スコアリング
- NBA級のアスレティシズム、特にトランジション
- ユーロステップ
- シューターとしてのポテンシャル。キャッチ&シュートのスリーが35.1%、フリースローが76.6%
- 手の大きさ
- オンボール・ディフェンス
- オフボール・ディフェンス
- ハード・クローズアウトをし、パスレーンを消し、ヘルプに飛ぶ。全ポジションでスウッチャブル
WEAKNESS:
- ハンドル
- 無計画なアタック
- ドリブルからのシュート
- シュートの懸念
サムネイル画像:Photo by Ethan Miller/Getty Images
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